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『｢おはようございます。｣』
｢おはようございます。｣
昨日は自信、自信と口を開く度に言っていたが、自信があっても緊張はやっぱりあって。
いつもより多い瞬きをしながら日高さんを見つめている。
｢まず、THE FAST合宿2次"擬似プロ審査"｣
｢チームとしてパフォーマンスが優れていたと判断したのは、｣
｢『Be Free』です。｣
左にいる7人は礼をして、俺たち7人は拍手。
ということは俺たちの中から次の審査に行けない人がいて、それは自分かもしれなくて。
これまで数回結果発表の経験はしてきたけれど、一回も安心なんて気持ちは持てなかった。
｢では改めて『Move On』のメンバーの順位を発表していきます。｣
『Be Free』の順位は先に伝えられていて、1位が壮大くん、4位が真人くん、5位が廉くん、6位が礼王くん、7位が塁くん、9位が樹音くん、13位がレイちゃんという結果であった。
｢2位、竜平。｣
1歩前に出た竜平くんの目は輝いていて、俺は俯くしかなかった。
焦りが左手の震えにも出て、その左手は必死に止めようと右手で痛いくらいに握られている。
年齢とは比例しないような竜平くんの言葉は、俺たち6人の鼓動を早めるばかりで、話し終えたあとも減速することはなかった。
｢3位、A。｣
全身に鳥肌がたち、瞬きができなくて、最初に感じたこの感情は恐らく嬉しさだろう。
｢ようやく、ようやく気持ちの整理がついたのだなと嬉しい気持ちです。｣
｢Aはまだまだ伸びると、それまでの予感が昨日確信へと変わりました。｣
｢きっとその伸びっていうのは今までの何倍も、ひょっとしたら何十倍かもしれない。｣
｢それが今から楽しみで仕方ありません。｣
｢Aや他のみんなが感じているかは分からないけれど、チームを引っ張っていたのは確実にAでした。｣
｢それはリーダーシップだったり、歌やダンスの巧拙ではなくて、｣
｢もし仮にこの7人のパフォーマンスを何も知らない人が見た時に、ほぼ全員がリーダーはAだと思うような、そんな勢いのありチーム全体の士気を高めより良いものにするAの歌声は、とても魅力的でした。｣
｢ありがとうございました。｣
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りこ(プロフ) - 続き待ってます！！ (11月29日 23時) (
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作者名：ayu | 作成日時：2022年11月19日 20時
