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それぞれのパフォーマンスが終わり、あとは明日の審査発表を待つだけとなった。
集まって写真を撮るために塁くんの隣でしゃがむ。
どうしよう、ポーズどうしよう。
普通にピースでいいのかな、でもスーツだしもっとかっこいい方が…。
とりあえず皆と同じにしよう。
と思い横を見てみると、ほとんどがピースかグーポーズだった。
ちなみに廉くんは例外で言葉では言い表せないような不気味なポーズでキメ顔をしていた。
迷った結果は左手ピースの右手グーポーズ。
ちょっと変かなって思ったりしたけど時間の無い中、出した答えはこれだった。
「Aのポーズ面白いね。」
『わっ、樹音くん見てました?』
「うん、ばっちり。ちょっと笑っちゃった。」
『いや、見てなかったことにしてください…。』
「それは無理かなー。」
次からは事前に考えておこう。
それか隣の人と同じにするか。
さっきみたいなことが壮大くんと廉くんに知られたら200%いじられるから。
ここにいると雰囲気がすぐに180度回転するのなんて当たり前。
最近はもう慣れてきたけど、最初の時なんて変化についていくのが大変で酔ってしまいそうなくらいだった。
今だって、さっきまでの笑顔のない表情でカメラの前に座っている。
『長いようで短いような、そんな一日でしたね。』
『俺、オーディション受ける前はすっごい自信あったんですよ。』
『でも、3次審査くらいですかね。今まで誰かと一緒に練習した経験なんてほぼない上、世界レベルの人もいて、もう自信とかなくなっちゃったんですよね。 』
『それが今日、今この時間も俺の中には自信があります。』
『この自信は以前の根拠の無いような自信ではなくて、周りを見ても胸を張れるような自信って感じです。』
『特に歌に関しては誰にも負けたくないし負けないです。』
『…って、まだ結果発表されてないですよね。笑』
この日は相当疲れていたのか、布団に入ると数分もしないうちに眠りについてしまった。
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りこ(プロフ) - 続き待ってます!! (11月29日 23時) (レス) @page16 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayu | 作成日時:2022年11月19日 20時