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イントロが流れ、脳に直接響く。
何回も何十回も聴いたけれど、これが最後だと思うと少し寂しい気もする。

じわじわと溢れ出る汗、まだ歌ってもいないのに。
深呼吸をした後すぐに聴こえるのは塁くんの声で、そこからは時の流れが一瞬に感じた。





『It’s not too late Never too late to start 逃げやしないさ』


目の前が輝いて見える。
実際には誰も居ないはずなのに、会場が盛り上がって興奮している様子が目に浮かぶ。


『その炎を燃やせ』


あ、今日高さん驚いてた。
俺史上1番想いが乗ったと感じたけど、それは俺だけじゃなくてちゃんと伝わってる。
そう思うとこれまでにないほどの嬉しさが込み上げてきた。










「世界に存在するどの言葉を使っても、この感情を表現することができないです。」

「感謝や感激もあるし、興奮もあるし、」

「きっといろいろ前向きだけじゃない気持ちもあったであろうことは、節々で知っているから、」

「今日本当に君に出会えて幸せです。」

「ありがとうございます。」


『「ありがとうございます。」』


涙ぐんで話す日高さんの姿を見ていると、自分の瞳からも涙が溢れそうだった。










「A。」


最後の最後にまわってきた俺の番だった。


『...パフォーマンス前に言ったことを実現できたと思います。』

『日高さんの涙がその証拠だと思ってます。』

『この感動を興奮を俺は一生忘れないし、忘れたくないです。』

『それくらい、楽しくて...たのしッく、ッて...。』

『...っ、すいません。』


背中をさすってくれる舜斗の手が暖かくて、涙が止まらなくなる。


「ゆっくりでいいよ。」


ようやく落ち着いてきて、マイクを握る手に力を込める。


『...13人だからこそできた、13人でしかできないパフォーマンスを見せることができたと思います。』

『本当に幸せでした。』

『ありがとうございました。』


「Aが言った通り13人にしかできないパフォーマンスであったことは間違いないと思います。」

「今までのどのパフォーマンスよりも心の底から楽しんで輝いていたAの姿は僕も忘れようとしても忘れられない気がします。」

「素晴らしいパフォーマンスでした。」

「ありがとうございました。」

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りこ(プロフ) - 続き待ってます!! (11月29日 23時) (レス) @page16 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayu | 作成日時:2022年11月19日 20時

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