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「おはよ。」


ぼやけた視界の中には窓の外を眺める廉くんがいて、挨拶を返すとゆっくり振り向いた。


「Aさ、緊張してる?」


『少しだけ。でも怖くはないよ。』


「そっか。...強いね、Aは。」


『あ、ごめん。なんか言った?』


「んーん、ってか早く準備するよ!」


『わっ、待って廉くん!』


この時俺は廉くんがどんな思いで、何を考えていたのかなんて知る由もなかった。










合宿最終審査当日、本番は河口湖ステラシアターで行われる。


衣装を着て、カラコンをつけ、メイクやヘアセットを終えて鏡を見たとき、これらのおかげか、はたまた成長の証なのか、数ヶ月前とは変わった自分がいた。





「Aいい感じじゃん。」


『翔太くんもですよ、超かっこいいです。』


「ははっ、ありがと。」

「ってか、衣装同じだよね?」


『わっ、ほんとだ。』


「運命感じちゃうわ笑」


そう言って笑う翔太くんの笑顔はいつも通りの暖かい笑顔だった。


『...頑張りましょうね。』


「...当たり前。」





ステージに立って見る誰もいない客席。
いつかここがいっぱいに、いや、ここよりももっと大きな会場でもっとたくさんの人に音楽を届けたい、そんなことを考えていた。


「Aは、どう?」


樹音くんの後、ようやく自分の番がまわってきた。


『はい、楽しみで楽しみで仕方ありません。』

『俺たちが大切に作り上げてきたものが今日やっと、届けられると考えるととても嬉しいです。』

『今回この場所で最高な音楽を最高な状態で届けることを約束します。』

『よろしくお願いします。』

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りこ(プロフ) - 続き待ってます!! (11月29日 23時) (レス) @page16 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayu | 作成日時:2022年11月19日 20時

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