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行き先 ページ5

沖田said



「オイこらテメェ、朝からどこほっつき歩いてやがる」



ベンチに座りチューパットを口に加え適当に空を眺めているとむかつく声が聞こえた。



「テメェ今日もサボるつもりか。始末書溜まってんぞゴラ」



「なんだ土方さんですかィ。俺ァてっきりまた攘夷浪士が俺に会いに来たかと思って刀抜くところだったんでさァ。そこに立っててくだせェよ、今抜くんで」



「向けるのは俺じゃなくてモノホンの攘夷浪士にしろ。…たく、ここ最近サボり外出がいつもより多いぞ。あの女に会いに行ってんのか」



土方さんがタバコを取り出し、間を空けて俺の隣に座る。やめろ来んじゃねぇクセェ。



「ほどほどにしろよ。あの女、男嫌いなんだろうが。理由はどうでもいいが、下手に踏み込んで余計な傷抉ったら元も子もねぇぞ」



「別に結木に会いに行ってるあたァ言ってねぇでしょう」



「名前呼びしてる時点でそうだろ」



しまった。



こんな奴の前で、つい名前を呼んじまった。



こいつに悟られると本当に腹が立って仕方がない気がする。



「それより屯所に戻って始末書書くか、このまま真面目に巡回するか、どっちか選べ」



「却下でさァ。それじゃあ俺はこれで。」



ガチャ。



俺は立ち上がると土方の左手首に重みのある鉄の輪っかを付けた。それをベンチに繋げて俺は歩き出す。



「……え、なんで俺手錠で繋がれてんの。え、おい待て総悟!!テメェこれ外せ!!おい!!」



俺はそれを無視して歩き続ける。後ろで土方マヨラーが何か言っているが無視だ無視。



「おい!鍵だ!!鍵寄越せ!!総悟!!」



俺はポケットから手錠の鍵を取り出し、それを









ブゥン!!!!!



どっかの彼方へと投げ捨てた。



「アァァァァァァァァッ!!!!!」



それを見た土方はベンチを引きずりながら走り出しその鍵を追いかけた。



ザマァみろ土方。



俺は食い終わったチューパットを捨て、公園を出る。



自然と足はアイツがいるであろうあの店に向かった。

































そのあと俺は、倒れた女を必死に運ぼうとしている結木を見かけたのであった。

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作者名:みぃ太 | 作成日時:2018年5月6日 22時

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