リョウガ ページ12
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≪今日、会える?≫
久々にメールが来たと思ったら海か。
今日はピアノと塾だし、本当なら断りたいところだけど。
≪放課後、少しだけ時間あるからそれでいいなら≫
連絡が久しぶりってこともあるし。
まぁ...気になるよな、内容。
≪ありがと、じゃあ17時くらいに駅前な≫
≪分かった≫
ーーーーー...
海『よっ』
稜『おう』
久々に見た海は相変わらずかっこよくて
彼に手を挙げるのさえ、少し恥ずかしかった。
海『ごめんな、突然』
稜『全然、話って何?』
海は隣に座るなり
一つ大きく息を吐いて
海『昨日、拓弥から電話がかかってきてさ
あいつ、駅の近くでA見かけたって。
それで、追いかけて話しかけたけどAは何も言ってくれなかったらしい』
なんて、嘘みたいな事を言い出した。
稜『そっか...帰ってきたのかな、こっちに』
動揺してることを知られたくなくて
俺は必死に平静を装った。
海『分かんねぇ...なぁ稜雅、事件のこと本当に黙ってていいのかな』
うなだれて、髪をぐしゃぐしゃにする海。
こいつ相当悩んでんな。
稜『言ってどうすんの』
海『それは...俺はあわよくば、また6人でバンドしたいって思ってるけど』
稜『や、無理っしょ
俺もう親から大学決められてるし、バンドに付き合える時間もないから』
海『...』
あ、やばい言い過ぎた。
うなだれが酷くなってる。
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稜『...はぁ。
いつ言うの、事件のこと』
海『...ぇ』
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作者名:知華 | 作成日時:2017年11月27日 18時