傷だらけ。

31.稜雅side ページ31

.








『.....』







...視線が痛い。
ずっとジロジロ見られてるんだけど。








眼鏡の方がまだマシだったのかな。
髪も切って少しだけセットしてきたけど、これで合っているのかも分からないし...。







(あれ誰？)





(ガリガリだと思いたくないけど、そうじゃない？)





(や、でもあの席座ったよ)





(じゃあ本当に...)




((ガリガリ！？！？))








どんな顔で俺を見てるんだろ...。





ちらっと声のするグループを見る。





(やばいって、イケメンじゃん)







この人たち、顔赤い。






というよりも...いつもGを見るような目で見られていたのに





なんか今日は優しい気がする。








(ガリガリの名前ってなんだっけ)






(えっと...)








海「稜雅」






(あ、海おはよ)





(稜雅だって！休み時間に話しかけようよ！)





女子が盛り上がっているのを横目に
小笠原海は俺に近づいてきた。







海「おはよ」





『ぉ...はよ』





海「.....」







こ、こええ。
なんの沈黙？俺挨拶ちゃんと返せたよね。






小笠原海は俺の前の席に座ってから、なにも話さないままだった。






(Aちゃん、おはよ！)





「おはよー！」





あ、A。









...？

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