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B.I side
あれから夜中に呼び出されることがなくなり、Aとは疎遠になった。
"怪我した。湿布持ってきて。"
このメッセージがきたのはもう1ヵ月ぶりくらい。
行くのを迷ったが、結局行くことにした。
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「遅い。」
B.I「来てやったんだから感謝しろ。」
「はいはい。」
少し見ないうちに髪が伸びたA。気のせいかもしれないけど。
B.I「足だせ。」
「ん。」
ひどく腫れた足首。すごく痛々しい。
B.I「こんなになるまで踊るのいい加減やめろ。」
「最近は気を付けてるよ。リサとかがうるさいし。」
B.I「お前にも女友達いたんだな。」
「四人できた。」
B.I「少な。」
「交友関係は狭く深くじゃなきゃ。」
B.I「あっそ。」
「うん。」
ふと流れた沈黙。前までは会話が続かないことなんてなかったのに。
「オッパ。」
その沈黙を破ったのはAだった。
B.I「ん。」
「私、"恋人"ができたの。」
B.I「は？」
頭を鈍器で殴られたような衝撃が走った。
「驚いた？」
B.I「ま、まぁ。」
「私に恋人ができた事はまだオッパにしか言ってないから誰にも言わないでね？」
B.I「あぁ。」
何で、どうして俺に言ったんだよ。そこまで上がってきた言葉を飲み込んだ。
B.I「相手の名前は？」
「ホンソク、オッパ。」
B.I「…そっか。」
何となく、恋人ができたと言われてから予想はついていた。それと同時にあの時と同じように胸が苦しくなった。
「好きとかよく分からないけど、そばに居たいって思うの。」
そう話すAの横顔は、幸せそうでその人の事を本当に好きだということが伝わってきた。
B.I「俺、もう戻るわ。お前も早く寝ろ。」
これ以上ここに居たら、感情が溢れそうだから。
「うん。手当してくれてありがと、オッパ。」
気づくのが遅かった。こんなにも胸が苦しくなる理由に。
B.I「好き、だったんだな、俺。」
初恋は叶わない。
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作者名：Rizz | 作成日時：2017年5月20日 21時
