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○アオキ
「Aさん、なにを」
珍しく慌てた様子の彼が垣間見えます…といっても、眉の角度が数ミリ動いた程度ですが。相変わらず表情が死んでいるので、さらなる追い打ちを、ということで、とにかくぎゅーーっとして密着度を高めると、されるがままの彼は天を仰ぎ始めます。やりすぎたか?と思い、そのまま彼を見上げると
「この歳の男をからかって楽しいですか…」
ちょっとだけわなわなと震えて、顔を片手で覆っているその指の隙間からこちらを覗く目には、どこか熱がこもっていて。逃げるなら、今しかないですよ。
○グルーシャ
「暑苦しい」
冷たい。さすが絶対零度トリックと呼ばれる男。抱きしめられても分かりやすく赤面したり、慌てたりする様子もありません。抱きしめ返してもくれない。そんな気は薄々していたけれど、実際何も反応がないと悲しくなるもので。『すみませんでした』と彼から離れようとすると、
「…別に離れろとは言ってないでしょ」
頭を自分の方にぼすっ、と引き寄せて離れるのを阻止し、ぽんぽんと、もふもふの手袋で撫でてくれます。これでもまだ腕を回さないという素直じゃないところに溺れていくのを、彼は知っているのでしょうか。
○オモダカ
「珍しいですね、あなたから抱きしめてくれるなんて」
相変わらずフフ、と穏やかな笑みを崩しません。でも彼女も表に出さないだけで、内心では嬉しい、可愛い、好き、と様々な思いが渦巻いています。何をしても反応が変わらない彼女に、何だか無性に腹が立ってきて、抱きしめたまま顔を埋めて『オモダカさんはいつも余裕そうですね』と嫌味を言うと
「あぁ、そんなに可愛いことを仰らないで。誰にも見せたくなくなってしまう」
いつの間にか彼女も抱きしめ返していて、彼女のあの美しい髪でカーテンを作られています。見上げた彼女の顔はしっかり見えなかったけど、愛されているのは嫌という程伝わってきます。
○チリ
「ごっつ珍しいことするなぁ」
大抵ハグするにも自分からだから、急に抱きしめられて驚くも、すぐに抱きしめ返してくれます。なはは、と笑っていた彼女だけれど、「んで…、誰の入れ知恵なん?」と目をスっと細めて問われます。さっきまで喜んでくれてたのにな、と少し怖くなりますが素直に『チリちゃんの…』と答えると、彼女は一瞬キョトンとして、
「あーそうか、チリちゃんかあ…」
大きなため息をつきながら、ずるずると持たれかかってきます。思ってたより、自分に染まってくれていて安心したようです。
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アオキさんいくつなんだろ…?
リクエストありがとうございました!
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たまごやき星人(プロフ) - 玲奈さん» リクエストありがとうございます、現在更新が非常に遅い状況となっています。頂いたリクエストのお話が書けるのがだいぶ遅くなってしまいますが、それでもよろしければ書かせて頂きます🙇🏻♀️ (1月13日 16時) (レス) id: b96978c7f7 (このIDを非表示/違反報告)
たまごやき星人(プロフ) - りさぷーさん» 読んで頂きありがとうございます🙇🏻♀️リクエストですが、現在更新が非常に遅い状態となっています。それでもよろしければ、書かせて頂きます🙇🏻♀️ (1月13日 16時) (レス) id: b96978c7f7 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈 - リクエストで、大事なとき(告白など)になかなか勇気がでなかったら…て言うのできます?できなかったらできなかったでいいので。 (1月3日 23時) (レス) @page9 id: e7646e6d57 (このIDを非表示/違反報告)
りさぷー - 初めて見た時から釘付けになっています。o(* ̄︶ ̄*)oリクエストをお願いしたいのですが、精神的にしんどくなり隠れて泣いていたら、寂しいとポツリつぶやいてしまったらキャラが抱きしめてくれるの二つをお願いしたいのですが難しかったら大丈夫です! (12月15日 1時) (レス) id: f96d0b684d (このIDを非表示/違反報告)
たまごやき星人(プロフ) - 考え中さん» 初めまして、いつもありがとうございます🙇♀️✨リクエスト承りました、書かせて頂きます。今後ともよろしくお願いします!! (2023年2月5日 18時) (レス) id: c469f1fcbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまごやき星人 | 作成日時:2023年1月6日 18時