【ツイステ】全てを知り全てを知らない人魚の少女 (ページ20)

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19話~海の自由人達~ ページ20

ジェイド・リーチside

「おい！あれってたしか特待生の……！」

「あぁ！初の女子生徒のだろ？」

「近くで見ると益々可愛いな…！」

「同じ寮で良かった……！」

ジェイド「皆Aの事を見ては小声で話してますね」

貴女「そんな事より海老フライ食べたい……」

当の本人は食べたいものを考えてて気付いてないですね、これは……

さっきまであんなに駄々こねていたAですが、大勢の人前に出ればしっかりとした姿勢で歩く

Aは姿勢が人の第一印象に大きく関わることを知っているので日々気をつけているようで

特に今日のような新入りがいる前ではピシッとしていますね

何時も浮かべている僕達向けている笑顔とは違う営業用の優しい笑顔を浮かべながら

ジェイド「何から食べますか？アズール達と合流するより先に食べた方が良いですよね」

貴女「はい、お腹空きました～……」

周りから感じるAへの視線を気にしつつ離れないように更に食べ物を盛り付けていく

許可なしに僕達のAに手を出そうなんて考える輩は許しませんよ、新入生だとしても

まぁAが友達になりたいというのなら仕方ありませんが……

ジェイド「はい、これぐらいですかね」

Aの好きそうなものをなるべくバランス良くなる様に盛り付けた皿を渡す

貴女「ありがとうございますジェイド先輩！」

早速食べ物を口に運ぶA

美味しそうに食べるAの周りには自然と水蝶が何匹も現れ飛び回った

Aの水蝶は本人の意思で魔力関係なしに無尽蔵に作り出せるけど偶に感情に合わせて出てくる時があるんですよね

多分その理由は人魚姿と人間姿の境界が不安定なのと関係していると思うのですが

アズール「A、ジェイド」

ジェイド「！アズール、フロイド」

貴女「ふぇんぱい！」ﾓｯﾓｯ

フロイド「Aおふぁえり～」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

向こうからやってきた二人が他の人達の視線からAを守るように立つ

アズール「A、フロイド、口に物を含んだまま喋るのは行儀悪いですよ」

二人「「ふぁい、わかっふぁ」」

アズール「分かってないですよね？」

二人「「ｺﾞｸﾝｯ……あっ水蝶～」」

アズール「…………」

ジェイド「何処までも自由ですね、お二人は」