35話~優先すべき命~ ページ36
貴女side
夕刻
煉獄「では全て片したらここに集合だ」
貴女「はい」
煉獄「……頼んだぞ」
貴女「はい!」
日も暮れ始めいよいよ花街が頭角を現し始め表参道が賑わい始めた
背中合わせで私達は同時に東側と西側に分れ一気に裏参道へ続く道に入った
私達が泊まっていた宿は西側
低能な鬼であれば複数いたとしたらこっちに群がるはず
申し訳ありません炎柱様、貴方の実力を疑っている訳ではありませんがもしもの事があった時この世に残るべき方は柱である貴方です
それに正直、私は師範の為以外には何の価値も存在しないし死んでも悲しむのは師範位なんで
何かと丁度いいわけだ
………異能の鬼という事が分かっていても、力の詳細はわかっていない分油断が出来ない
視界以外の五感を研ぎ澄ませ辺りを警戒しながら進んで行く
めかしこんだ女がこんな人気もなく薄暗い裏参道を歩くなんて鬼からしたら格好の餌
風呂敷に包んだ刀を腕に抱え走りから歩きに変える
流石は裏参道、古い木の家が沢山建ち並んでいるのに今確認出来てる生命体反応は全くもって少ない
もっと奥にいるんでしょうか
貴女「っ!!」
ドォォンッッ
何となく勘で歩く足を止め直ぐに後ろに飛び退いた、その瞬間上から何かが勢い良く降ってきた
!……この耳の奥を爪楊枝で引っ掻かれるような不快感を催す音は
「ァ…?……チッ避けんなよ女が…」
貴女「……貴方、異能の鬼ですね?」
まさかこんな簡単に釣れるだなんて思いもしなかったけど……良かった!!
風呂敷から刀を取り出し鞘をそこら辺にほっぽいて鬼を前に構える
これが、私の初任務の標的
あぁ師範、私はなんて恵まれてるのでしょうか
初めからこんな強敵……大きな成長に繋がりそうです、ここまで育てていただき感謝致します
私の
「!その刀……お前鬼殺隊か?アレも地に落ちたなぁ〜!こんなガキに刀を握らすはめになるなんてよ」
貴女「なら貴方も鬼として落ちていますね、こんな私に刀を向けられているのですから」
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作者名:元薺(サイ)だった者 | 作成日時:2020年8月10日 11時