【テニプリ】転生トリップしたけど原作知らないし生まれる家間違えたかもしれない少女の人生記２ (ページ10)

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58話~手を引き引かれ~ ページ10

日吉若side

　
　

「御庭スゲー」

「御庭怖ー」

「日吉逃げろー」

日吉「身の危険を感じた」

御庭「あはは大丈夫大丈夫、Aちゃんにいらないことしない限りは何もしないよ！」

日吉「…………」

絶句した

A過激派め…軽くホラーだわ

なんで学芸会の練習如きで殺人予告されるんだよ、シンプルに怖ぇよ

突然決まった学芸会の劇の主役、俺は何もして無いのに鳳が勝手に推薦して先生がテキトーに決めやがった

正直面倒臭い

やるにしたって脇役でいいのに

鳳は何で俺を主役にしたんだよ…自分がやればいいのに

Aが相手役ならお前だって喜んでするだろ

先生「うん御庭お前凄いなー？そんな才能あったんだなお兄ちゃん吃驚だよ

よし、次は名刀と日吉のシーン6行くぞ」

貴女「はーい」

日吉「はぁ……」

鳳覚えておけよ、いつかこの恨み絶対に晴らすから

台本片手にステージに上がってスタートの立ち位置に行く

Aも俺も覚えがいいから先生からは台本覚えて来たらあまり見ずに立ち位置や身振り手振りに集中してみろって言われている

Aを横目で見れば台本を置いて立っている

……仕方ねぇ、劣ってるだなんて思われんのも癪だから俺も置くか

ちゃんとセリフは頭に入ってるから大丈夫だ

シーン6は紅葉が夜に屋敷を抜け出して天花寺と密会して小川を渡ったり、夜景を見たり

小川を渡る時天花寺がよろめく紅葉を受け止めて、その後はずっと手を引いてエスコートする微笑ましいシーン

先生「よーい………アクション！」

　
　
　

　
　
　
　
　
　

　
　

　
　
貴女『キャッ…わっぁわ…！！？』

日吉『！危ないッ』

ｸﾞｲｯ

後ろを向けば今にもコケて川に落ちそうな紅葉

急いで駆け寄り腕を掴んでは引き寄せる

日吉『……はぁ危なかった…お怪我はありませんか？紅葉殿』

貴女『はっはい…申し訳ありません……ありがとうございます天花寺様』

段々と声を小さくしていく紅葉を疑問に思い下を向けば

顔を下へ伏せているが靡く綺麗な髪から覗く頬と耳が紅く染まっているのを見て、つい頬が緩んでしまう

……とても可愛らしい反応だ

日吉『怪我してはいけませんので、私の手を離されぬよう気を付けて』

貴女『！っはい……』