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77話~紅葉に埋もれ消える~ ページ29

次の日



 


何気無く庭に落ちる紅葉を集めて遊んでみる





朝に吹く秋風に煽られて袴の袖が揺れてもお構い無しに掻き集める




そうだ、栞にしておばあちゃんにあげようかな…?



 


おばあちゃんもう歳だし昨日ああなっちゃったら多分今後、外をまともに歩けなくなっちゃうかもだから



私が教えてあげなくちゃ





少しでも見せないと、外の景色を




 




 




 

 

 


 

貴女「………“私”が終わるのかな…」




 

 



 

 


嫌だなぁ……ボクでも私でも、皆仲良くしてくれてるけどきっと本来の私が消えたら





私から離れていっちゃうんじゃないかな……もしそうだったら少し怖いかな…






 





顔を上げて目の前まで下がってる枝にある紅葉に手を伸ばす





薄い青の空を支配しそうなほど朱く風に乗って空に舞う紅葉







 


 


 



私とは正反対な……紅い………紅葉…






 




 


 



 



 


 



 



 
 



 





 

越知「A」





貴女「!つ、月光さん何時からそこに……」



 




 

背後から私より先に紅葉を取って私に渡してきた月光さん



音がしなかったからちっとも気付かなかった……






 




越知「……羽織も無しじゃ風邪を引く、気を付けろ」



貴女「あっ忘れてた!あはは…ありがとうございます月光さん!」







片手に持っていた羽織を受け取って肩にかける



おぉ暖かい!!流石さっきまで月光さんが温めてた羽織!めっちゃ温い!!





 



 
越知「それにしても紅葉集め過ぎじゃないか?何をし始めるのかと思ったぞ」




貴女「一番いい紅葉を見つけて栞にしておばあちゃんにあげるんです!なので身長の高い月光さん!



一番いい紅葉探しを手伝って下さいね!!」




越知「……あぁ、協力しよう」






 



 



羽織も無しに秋風に長い間当てられてたからか手足がいつもより冷たくていたい感覚すら無くなり始めてる



けどそれも無視して夢中で月光さんと探す




多分月光さんには気付かれてるけど、敢えて触れてくれてない……本当に月光さんは良い人だ〜!





 



 



 



 


父「A、話がある


あぁ越知君も良ければ話を聞いていきなさい



 

大事な話だ」




 


 


貴女「………父様……」



越知「……分かりました」




 




 



父様、私は自由がいいです……もう自由に過ごしたいです




父様……嫌な予感がする

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サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年6月19日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:元薺(サイ)だった者 | 作成日時:2021年3月3日 22時

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