29話~隣の村は黒い村~ ページ30
貴女「先陣は私が切りましょう、逃げ道への誘導は地理を把握している私に任せてください」
土井「……危険は拭えない、がそれもそうですね
頼みましたよ半戸さん」
という会話をしたのかつい先刻
目の前にはあの禍々しくもおぞましい雰囲気を放つ仕掛け扉の前
潜入部隊は土井さん、私、七松さん
お留守番でお店を守ってくれるのが尾浜さんと久々知さん、乱太郎君と庄左ヱ門君
もし何かあった時のためには人数は最小限且つ戦力にならなければということのでこの采配となった
日が開けたとてやはり家主は戻ってきておらず、村中の人達も未だに帰ってきておらず、村全体は静寂の中にある
……何とかしないと、最悪の場合だなんて考えたくない
ｷﾞｨｯ
土井「風……行き止まりじゃなくて何処か吹き抜けになってるのか？
行きましょう、半戸さん」
貴女「っはい」
蝋燭片手に中へと足を進めていく
大丈夫、後ろには土井さんと七松さんが居る…大丈夫だよ、そうきっと大丈夫
のに……この拭いきれない嫌な予感はなんだ…？！
暫く歩いていると三つの分かれ道が現れた
七松「んー粗末な抜け穴だなぁ！！！」
土井「そこ？」
貴女「……右です、こっち」
それから道を進んでいく度に分かれ道が続き四つめ程の別れ道を進んで行くと次第に向こうの方から光が差し込んできた
なんと、そんな……あな恐ろしや…
貴女「惨いことをする…同じ人間の手口だとは思えません」
土井「……この先、何があるのか聞いてもいいですか？半戸さん」
蝋燭を持っていない方の手で握りこぶしを作ると、その上からそっと暖かい手で私の手を包む土井さん
優しい手、けれど顔は真剣そのもので土井さんがどんな人なのか考えずともよく分かる言動
七松「ｽﾝ………焦げ臭い…？」
貴女「………戦火で消えた、隣村です」
私がそう言い終えると同時か否か、抜け穴から出て目の前には惨たらしい悲劇の惨状が広がった
火で焼かれて黒く変色し焦げ朽ち果て、形を生してるのが不思議な程痛みボロボロとかしている民家の数々
中には逃げ遅れた村人が崩れ落ちた鴨居や瓦礫に押し潰されたまま焼かれている所もある
30話~しょせんともろいずみ~→←28話~猫の警戒心の如く~
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ラピ(プロフ) - 元薺(サイ)だった者さん» 返信ありがとうございます！今後も楽しんで読ませて頂きます (5月5日 10時) (
レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - ラピさん» おっと早速カプの組み合わせに選択が…！コメントありがとうございます！ぜひ今後とも楽しんで読んでいって下さい！ (5月5日 1時) (レス) id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - 加茂&夏油の嫁さん» わぁコメント！ありがとうございます！！少し遅くなると思いますが頑張りますね！！ (5月5日 1時) (レス) @page30 id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
ラピ(プロフ) - 小平太と夢主ちゃん楽しそうだな〜(遠い目)土井先生と夢主、勘ちゃんと夢主のカプありですね (5月4日 22時) (レス) @page33 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - 神作者様…めちゃくちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2023年4月27日 2時) (レス) @page12 id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：元薺(サイ)だった者
| 作成日時：2023年4月26日 22時
