【忍たま】団子屋の山サバイバルで育った野生っ娘の楽しい日常録

27話~硝子玉の割れる音~ ページ28

貴女side


 



 


 


 


 

何処かで硝子玉が割れる音がした


 


 



 



 



 


 



 

「Aや、A」



 


「んー…なぁに？かあさま」



 


「あなたは本当に働き者で良い子ねぇ、もうおっかぁは大丈夫だから███と遊んできなさい？」


 



 



 

「おぉいねえちゃ〜ん！！！」


 


 




「うん！！……███いま行くね〜！！」




 


 



 



 




 

私より少しだけ大きい手、豆ばかり作った幼い手



 



眩しくて顔が見えない



 



 


 

けど、でも分かるんだ



 




 



 


 



 


 
 



 




私は君が大好きだったんだ


 




 


 


 



 


 


 


 
「Aさん！！！」

 




 


 


貴女「ッ！！………しょう、ざ…えもん、君？」



 


黒木「あぁ良かった！！……おはようございます、Aさん！」



 

ｷﾞｭｳｯ



 



 

 



耳いっぱいに誰かの声が入って、息を飲む勢いで目を開くと目の前には心配そうな顔をした庄左ヱ門君がいて

 


上半身を起こすと私の腰にぎゅうっと強く抱き着いてきた



 


 



顔から首へ伝う嫌な汗


 



あぁそうか、魘されてたから庄左ヱ門君はこんなに心配してくれてたのか

 


 



 

貴女「おはよう庄左ヱ門君、起こしてくれてありがとう」


 


黒木「朝食の時間だから起こしに来たんですけど…Aさん酷く魘されてて…」


 



 
貴女「………ありがとう庄左ヱ門君、良い子だね良い子」




 



 


不安そうな声の庄左ヱ門君を抱き締めて頭を撫でる



 



馬鹿か私は、こんな小さくて良い子に心配をかけさせるなんて！！もっとしっかりしないと


 


 




貴女「他のみんなは……？」



 

黒木「もう皆起きて、あとはAさんと一緒に朝食を摂るだけです！


立てますか？」


 

貴女「うん、大丈夫だよ」



 



 

些細な事も気遣って手をかそうとしてくれる庄左ヱ門君にお礼を言って着替える


 


確か七松さんとお話して………そうだ、途中で寝ちゃったんだ、それで多分七松さんがここまで運んでくれたんだろう


 


服も昨日のまま……流石にちょっと忍びないから着替えよう、汗をかいたし




 


 

貴女「ちょっと着替えてから行くね、先に行ってていいよ？」



 

黒木「！いっいえ！！外で待ってます！！僕がAさんと一緒にいたいんです……！！」



 



 


やだこの子ってば男前

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