23話~何も無さすぎて怖い~ ページ24
ガラッ
尾浜「あれ?開いてる……不用心だな」
貴女「……ごめんくださーい!」
店の前につき、戸に手をかければ鍵をかけずに姿を消したのか簡単に空いてしまった
半戸さんが声を掛けても応答無し
草履すら何も無い状態だった
辺りは灯りもなく、念の為持って来ていた蝋燭の火が無ければ足元すら覚束無い惨状
貴女「………初めて来たけど、中も大分広いんですね」
尾浜「半戸さんも敬語外して良いよ……ってえ?初めて来たの?」
貴女「では遠慮なく……うん、基本店の中で店番するか裏で薪を割ったり、家事をしてたから」
身内でここに来たことがあるのはおじ様とおば様方だけ、と初めて聞いた情報をすらすらと言う半戸さん
………あれ?なんか今脳内ではまった感じがしたな
貴女「スンッ……?………奥に行こう尾浜さん」
尾浜「あ、うん!そうだね」
なにか引っ掛かりを持つも目の前の事に集中したいからそれを奥の方に閉じる
何かあった時の為に半戸さんの手を握って俺が先を歩き数ある部屋の中を見ていく
表はいい感じのお店、っていう内装ではあったけど裏は裏でまた広くて部屋の一つ一つがどれもしっかりしている
大層裕福な店主なのか一般的な家には無さそうな立派な屏風や陣羽織すらある始末
それと各部屋には必ず掛け軸と壺がある
貴女「清々しいほどの贅沢部屋ばかり……山で生活したら真っ先に死ぬタイプだ
ケッ…金持ちめ」
尾浜「金持ちに何か恨みでもあるの???」
貴女「にしたって今の所全然何も手掛かりがないね……無さすぎて寧ろ気味が悪い」
尾浜「それは同感、人の毛一つ落ちてないし……何だか薄気味悪いなぁ」
一通り部屋を全て見終わり廊下を適当に歩いていると縁側沿いの道に出ると
その少し奥の方に一つだけポツンとある、襖を見つける
貴女「この部屋……」
尾浜「?どったの半戸さ……」
襖に近づいて手を伸ばす半戸さん
すると
ギィッ
襖は横ではなく、奥の方に動いた
二人「「仕掛け扉だ!?」」
尾浜「え?!あっ凄いよ半戸さん!よく気付いたね!?」
貴女「えぇぇぇぇー……?!?!!」
24話~暗闇に溶かされない~→←22話~お茶目コンビの侵入~
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ラピ(プロフ) - 元薺(サイ)だった者さん» 返信ありがとうございます!今後も楽しんで読ませて頂きます (5月5日 10時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - ラピさん» おっと早速カプの組み合わせに選択が…!コメントありがとうございます!ぜひ今後とも楽しんで読んでいって下さい! (5月5日 1時) (レス) id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - 加茂&夏油の嫁さん» わぁコメント!ありがとうございます!!少し遅くなると思いますが頑張りますね!! (5月5日 1時) (レス) @page30 id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
ラピ(プロフ) - 小平太と夢主ちゃん楽しそうだな〜(遠い目)土井先生と夢主、勘ちゃんと夢主のカプありですね (5月4日 22時) (レス) @page33 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - 神作者様…めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2023年4月27日 2時) (レス) @page12 id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:元薺(サイ)だった者 | 作成日時:2023年4月26日 22時