56話~夜道での静かな戦~ ページ8
貴女「染岡先輩、ありがとうございました！ラーメンの事や白竜の事だって」
染岡「…気にすんな、んじゃ気を付けて帰れよ」
豪炎寺「安心しろ、俺が送っていく」
染岡「ん、任せたぜ」
空も藍色より深く暗い色になった時間、四つ辻で染岡、俺と鳥喰姉弟に別れてそれぞれの方向に歩く
幾ら街灯があるとはいえ、女子供だけじゃこの夜道は危ないからな
………さて、染岡のやつはいつ頃になったら気付くんだろうな？
豪炎寺「麻婆豆腐、美味しかったか？」
白竜「…ん」
豪炎寺「良かった」
Aの手を握って歩く白竜の頭を撫でれば顔を顰めてそっぽ向いて俺の手を退けた
猫だな、うん
貴女「いやぁ……すいません、この子あまり私以外に懐かなくて
父さん達にも基本こんな感じなのであまり気にしないでください、多分次第に懐いてきますから」
豪炎寺「だといいんだがな…;;;」
親相手に懐かないような素振り見せてるって言うのにそれで俺に懐くのは可能性ほぼゼロなんじゃないか？
なんだったら白竜、俺や染岡の事をジーッと睨んでくるが肝心な目線は合わないんだよな
今も俺のことは見てくる癖に顔を向けたらすぐに顔を背けるんだ、望み薄だな
貴女「大丈夫です、きっと豪炎寺さんにはすぐに心開いてくれます」
豪炎寺「……心読んだか？」
貴女「いいえ？」
白竜「……ねーちゃ」
貴女「！うん大丈夫だよ白竜〜居なくならないからね〜」
頬を伝った一つの汗
急に動揺したAに違和感を覚える
白竜も、さっきまでは俺を睨むか真っ直ぐ前を向いていたかしていたが突然足元を見て顔に影を落とした
豪炎寺「A？どうし……」
源田「A！白竜！！」
豪炎寺「ッ………また…彼奴」
貴女「源田さん？何故…」
源田「Aの親父さんから連絡が来たんだ、まだ帰ってきてないから心配でって
………豪炎寺、ここまで送ってくれてありがとう
ほら白竜歩き疲れたろ？背中に乗れ」
白竜「……ぅ」
街灯が照らす夜道の向こうから駆け寄ってきた源田、そいつはまた俺の傍を歩いていたAの手を取り
白竜をおぶって俺を見た
……なんだかいけすかない、女々しいやつ
57話~お姉ちゃんお兄ちゃん~→←55話~古き良きラーメン屋~
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いち - 続きが楽しみです！！更新待ってます！！ (10月11日 11時) (
レス) id: d1245ffa06 (このIDを非表示/違反報告)
夢プリン(プロフ) - 大鷲かっこいい…！！！戸田とか源田とかとの絡みも新鮮で最高です！！ちょっとマイナー気味なキャラばっかり好きになるんで好きな小説になかなか出会えなかったけどこれどストライクです！！！応援してます！ (6月19日 20時) (レス) @page35 id: 0c2c417461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：元薺(サイ)だった者
| 作成日時：2022年12月12日 20時
