四話~飛び込む奴二人いる~ ページ5
「ではついてきたまえ、敦君、Aちゃん
何が食べたい?」
えっ?!本当に奢って貰うの?
中島「………あの、出来れば……」
「なに、遠慮は要らないよ」
中島「…………お茶漬けが、食べたいです…」
敦、お茶漬け大好きだもんね?寝言でお茶漬けを呪いのように連呼する程
お陰で僕まで夢にお茶漬けが出てくるようになったよ
「?…ははははっ!!餓死寸前の少年が茶漬けを所望か!
いいよ、国木田君に三十杯くらい奢らせよう!
Aちゃんは?」
貴女「!………伽哩が…良いです
激辛伽哩」
「!伽哩か…うん!それも国木田君に奢らせよう!!」
その時、男は伽哩と言った瞬間何かを思い出したかのような顔を一瞬だけした
「!!俺の金で太っ腹になるな太宰!!!」
二人「「……太宰?」」
「あぁ、私の名だよ
私の名は太宰
太宰治だ」
男が太宰と名乗ったその時
風が吹き僕の黒い白衣と男の砂色のコートがはためいた
…寒っ
濡れた人を直接触れたから僕まで少し濡れてる
風邪引かないよね?大丈夫だよね?
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inどっかのお店
伽哩を食べる僕の隣にはお茶漬けを物凄い勢いで食べていく敦
目の前には太宰さん
斜めには国木田という男
国木田「全く!!貴様という奴は仕事中に"良い川だね"とか良いながら川に飛び込む奴がいるか!!」
中島「………」
貴女「うっ……敦、その目ヤメッ…ヤメテ?」
国木田さんの言葉に敦がギンッていう効果音がなっても良いぐらいの目力で僕の方を見てくる
ホント…あの、ごめっゴメン…あのっその目でコッチみなっ見ないで…?心臓に刺さっちゃう…
国木田「お陰で見ろ!!予定が大幅に遅れてしまった!!!」
理想、と書かれた手帳を取り出しバンッと机に叩き付ける
太宰「国木田君は予定表が好きだねぇ」
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作者名:元薺(サイ)だった者 | 作成日時:2020年1月15日 1時