32話~降りるか乗るか~ ページ33
暫くして、さっきまでいたはずの島も見えないところまで流れる
ルフィ「さぁ、とうとう海賊団の船出だー！！」
ゾロ「結構な冒険が待ってくれてそうだぜ」
貴女「当分はこのまま私も同行させてもらおうかな」
ゾロ「当分って…何時までだよ？」
貴女「さぁ？」
ゾロ「おい」
ルフィ「くぅー！！
俺はなる、海賊王に！！」
出た、ルフィの口癖
昔から言い続けてるもんなぁ、海賊王に俺はなるっ！！って
んで、その度に周りから反論されて、最終的には泣いて私に泣きついてきてたなぁ
………もう、こんなにも背中がでかく見えるくらい成長したのか
これなら当分と言わず、直ぐにでも降りても良さそうなほどだね
ゾロ「？…そういえばお前、海賊王ってのに随分拘りがあるみてぇだな
何かわけでもあんのか？」
ルフィ「んにゃ？訳なんかない
ただ、俺は誓ったんだ！ある男に
いつかすごい仲間を集めて世界一の宝を見つけて、海賊王になるって！
この麦わら帽子がしってる！」
ゾロ「…………そうか」
降りても良さそうだけど、まだ一緒に乗っておこう
大好きな弟の成長を傍で見たいって言うのもあるし
それに、ルフィってば人とのコミュニケーション全く出来ないから私が変わりに通訳して上げるべきでもあるからね
そこら辺のやり取りが上手い人が仲間になってくれたら充分安心して降りられるんだけど…
貴女「麦わら帽か〜……あの人も良くルフィに預けたよなぁ」
ルフィ「ニシシッ！姉ちゃんも見ててくれよ？俺が海賊王になる所！！」
貴女「勿論だよルフィ」
ゾロ「？」
貴女「ま、途中で降りるけど〜」
ルフィ「えぇ〜？姉ちゃん自由にしていいんだろ？なら旅人の仲間でいいから俺の仲間になろーぜー？なー！なー！！」
突然駄々をこね始めたルフィに後ろから抱き着くように首に腕を回されて前後にゆらされる
ちょっ…酔う酔う、酔わないけど酔っちゃう
貴女「なーらーなーいー！私は旅人だっての〜」
ゾロ「俺の傷食べれなくなるぞ？」
貴女「それはやだなぁ…ゾロの味は格別だからそれを食べれなくなるのは勿体無い…
まぁ降りるけど、後ルフィ酔いそうだから揺らすのやめて？」
ルフィ「えーーっ？」
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作者名：元薺(サイ)だった者
| 作成日時：2020年10月19日 4時
