はぁ？ ページ15
鯰尾は少し俯いてからポツリ、ポツリと話し始めていく
元の主が暴力的で、まともに自分たちを手入れしてくれなかったこと。
そんな主を捕まえに政府が来て自分たちは刀解と告げられたこと。
望んだ者もいれば、何もしていないのに刀解はあんまりだと抵抗した者もいたこと。
そして抵抗した刀剣たちは、
無様に折られたり、強制的に暴力を与え動けなくなったところで刀解されたこと。
鯰尾の兄弟の脇差も、その折られた中の一振りだということ。
その兄弟は鯰尾がそれを持って隠れていたから残ったものの、ほかの折られた刀は政府によって回収されたこと。
鯰尾は苦しそうギリッと自分の手を握る。
「っ俺の兄弟を、っ、骨喰を、治すことはできませんか...？」
そう聞かれて私はビクリとする。
残念ながら私にはそんな霊力はないし、
折れた刀を治すという夢見たいな力もない。
私には何もできない。
彼らの痛みだって私には分かることはできない。
『...ごめ、んなさい、私には、何もできない...』
あぁ苦しい。
何もできないのに足掻くのはどうしてだろう。
私には、折れた刀を治すことなんて出来はしない。
そんな力は持ち合わせてない。
とりあえず政府に電話だ。
これは大きな問題。
政府が、刀を折ることなど、禁止されているはずだ。
そうお母さんは言っていた。
そもそも審神者に提供する本丸に、まだ刀が残っていることすら、おかしいのだ。
私は政府に電話をかけた。
なんコールかして政府の人が出た。
〈はい〉
元もと私の電話番号は政府に勝手に登録されているから私が誰だからは分かるだろう。
『...本丸の事ですが。』
〈はぁ。まさか汚くて気に入らないとかじゃないですよね。〉
...この声はさっきの案内した人か。
『貴方達が刀解したと申しあげた刀剣が、残っているのは何故ですか？』
これを聞いた政府の役人は焦ると思っていた。
どういうことだと聞いてくると思っていた。
なのに、
その政府の役人はこう言ったのだ。
〈なんだ。殺されなかったんですね〉
小さくだが、
確かに聞こえた。
どういうことだ。
つまり私には死んで欲しいと？
...。
そのためにこの本丸に行くよう仕向けてわざわざ刀剣達の恨みをかったって？
『...はぁ？』
「「？！」」
いつの間にか低い声が出ていて清光と鯰尾が「どうしたのだ」とでも言うようにビックリしている。
自分でもビックリだ。
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雀（すずめ）(プロフ) - メランコリーさん» ありがとうございます！！頑張ります！ (2017年4月1日 16時) (
レス) id: 9f6543c7b9 (このIDを非表示/違反報告)
メランコリー - 面白いんですけど、たまにシリアス？入ってて、個人的に好きです！更新待ってます！ (2017年3月30日 17時) (レス) id: f9cb988cce (このIDを非表示/違反報告)
雀 （すずめ）(プロフ) - アヤさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年11月22日 7時) (レス) id: 8ad019aaa3 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - すっごく面白いです！更新頑張って下さい！！ (2016年11月21日 14時) (レス) id: 77ba50580a (このIDを非表示/違反報告)
雀 （すずめ）(プロフ) - 唯さん» ありがとうございます！頑張りまっせ！ (2016年10月15日 22時) (レス) id: 8ad019aaa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雀 （すずめ） x他1人 | 作成日時：2016年9月25日 0時
