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如何わしい意味じゃない ページ13

『お、おわったぁっ』

乾いた血の跡と泥は消えていないが彼の傷は癒えて顔色が良くなった。


彼の服とかは何処にあるのだろうか。

所々破れていて直しようもない。

「拭くものと水、持ってきたよー。」

丁度いいタイミングで清光が入ってくる。

水が緩くなっている。

...まさか気を使って部屋の外でまってた?

『ありがと清光。』

はて、ところでききたいのだけれどなんで二つもあるのかね?

タオル。


そんな考えが顔に出ていたのか清光は答える。

「主だってそれ、拭いてないでしょ?」

清光が私の腕を指差す。

確かに血止のために布を巻いただけだったね。

そんな私の腕を見て脇差の彼はふいっと顔をそらした。

『先に君の体とか拭いていいかな。


あいやいかがわしい話じゃないよ!?』


聞いてみると彼が目開くので勘違いとかされたんじゃないかと私自身焦る。

「主それ言い訳にしか聞こえないから」

余計な事を言う清光。

『じゃあ何て言えばよかったんだ...』


私は彼の方を向きなおして、いい?と問う

嫌だと言われたらどうしようとか思ったけれど


彼は少し迷いながらも「はい」と答えて上半身を脱ぐ。

...ごめんなさい見るつもりなかったです
別にこの子の上半身が見たくて拭いていい?とか聞いたわけじゃないからね本当に!!!

『つ、冷たいかもだけど』

まずはそっと背中から泥や血の跡を拭いていく。

冷たかったのか彼の肩がビクリと跳ねる。

上半身は終わり

彼の顔を見る。

顔のも落とさないと。

遠慮気味に私は『失礼します』とか言って彼の頬に手を添えた。

彼はまたもやビクリと肩を揺らす。

あぁ...冷たかったからじゃない...。

だって今まだ私はタオルで顔を拭いていないから。

『ちょっと我慢してね...』

...この子は人の手に慣れないのか。




私の手が、

貴方の目がが憎いと語った、

人間の手があなたに触れる事を、

...我慢してください。



そんな事を考えタオルが目に入らないように気おつけながら、

彼の汚れを落としていった。

不器用じゃないよ→←おっ手入れおっ手入れ



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雀(すずめ)(プロフ) - メランコリーさん» ありがとうございます!!頑張ります! (2017年4月1日 16時) (レス) id: 9f6543c7b9 (このIDを非表示/違反報告)
メランコリー - 面白いんですけど、たまにシリアス?入ってて、個人的に好きです!更新待ってます! (2017年3月30日 17時) (レス) id: f9cb988cce (このIDを非表示/違反報告)
雀 (すずめ)(プロフ) - アヤさん» ありがとうございます!頑張ります! (2016年11月22日 7時) (レス) id: 8ad019aaa3 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - すっごく面白いです!更新頑張って下さい!! (2016年11月21日 14時) (レス) id: 77ba50580a (このIDを非表示/違反報告)
雀 (すずめ)(プロフ) - 唯さん» ありがとうございます!頑張りまっせ! (2016年10月15日 22時) (レス) id: 8ad019aaa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雀 (すずめ) x他1人 | 作成日時:2016年9月25日 0時

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