女王蜂の王子 FK (ページ9)

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「あーあー、、」
「ガヤ～ため息ばっかついてないで俺の話も聞いてよ～」

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比較的空いている飲み屋でちびちびとビールを飲みながらひたすらため息をついていると一緒に来ている二階堂が口をムッと閉じて拗ねる。そういえば今日は二階堂の話を聞きに来たんだった。

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「ごめん、全く聞いてなかった。もう一回言って」
「いやめっちゃストレートに言うやん…」

・

正直俺は二階堂の恋話を聞いている暇なんてない。逆に俺の恋話を聞いてほしいくらいだ。元々冷たい態度だった先輩がもっと冷たくなってしまった。これからどうしたらいいのか全ッ然わかんない。

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「ねえ！！ガヤ聞いている！？」
「え？」

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ふと目線を上げると呆れ顔の二階堂。目付きは北山先輩よりも鋭い。

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「だからー、今度マイコちゃんを花火大会に誘いたいんだけどどう思う？って聞いてんの！！」
「…花火大会？」

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やっと話に食い付いた俺を見て「今だ！」とベラベラ喋り出した二階堂。花火大会か、、それいいかも。