■21話【待って】 ページ24
you side
しょー君からの先日の急なカミングアウトに頭が追いついていけてなかった。
『しょー君、あのn…』
syp「良いんすよ。先輩には先輩の世界があって、好きな人m…」
『待って、一旦落ち着いt』
バンッ
焦っていた私の思考を一旦落ち着かせるかのように勢いよく開いた扉。しょー君は扉の先に居る相手を見て、こう言った。
syp「誰か来たと思ったらアンタですか。近づくなって言いましたよね」
zm「俺は決めた。もう諦めんし、もう負けん。A、申し訳なかった」
会話が次々と進んでいく。2人の間には躊躇というものは無かった。
『も、申し訳ないって…なんの事…?』
zm「え…覚えてないんか…?俺とのあつーいキッスを…」
誤解を招きかねない言い方をした望をキリッと睨むしょー君。さっきの告白はそういう事だったのかと改めて実感させられる。
syp「キスしたってホンマなんですか?」
と食い気味に聞いてくるしょー君。ってか望の奴、自分で『言うな』って言ってたのに自ら暴露してる…
『あー…うんまぁそのー…』
どう答えれば良いか悩んだ末、はぐらかす事に決めた。
syp「はっきり言って下さい」
無理でした。
『……した』
と答え、『でもね』
と切り替えて、言った。本音を。
『今急に付き合ってって言われても…選べないし…その…うん、望に至っては今年からの付き合いだし、しょー君だって先輩後輩の関係だったから…その…まだよく二人の事知らないからさ…どっちも保留で!!』
と勢いよく言った。
その刹那、また火花が散り始めた。
zm「ほんだら負けれんな。この闘い」
syp「お互い様っすよ、先輩」
朝日が差し込む屋上、授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
zm「あ、もうサボろうぜ」
syp「そっすね」
『違ァァァう!!サボっちゃダメぇー!!』
zm「せやぞしょー君!」
syp「アンタもでしょ?!」
ついには目が合って、笑いあった。
こんな毎日であれば良いのに。
決断するまで、あと____。
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作者名:氷華 璃瑠、向日葵 x他2人 | 作者ホームページ:http://https://mobile.twitter.com/K_hyoukariru
作成日時:2019年10月13日 16時