207話 ページ13
その眉間に寄っている皺を指でグリグリ解しながら、尼崎さんとお互いに会釈をして、彼の案内の元、政府の建物内に進む
ホテルか、と思ってしまうような豪華なエントランスには和を基調とした高そうな家具や壁紙に絨毯
受付には上下とも純白の巫女装束を纏う女性が二人並んで立っている
促されて、本丸Noと自身の審神者Noを伝えて手続きを終わらせると、尼崎さんの後に続いてエレベーターで5階まで上がった
着いた先には大きな会場があり、中に入ると設置されている舞台に向かう様に、本丸Noごとに小さな区切りがあって、9つの椅子が3列ずつ並んでいる
もう既に着席している別本丸の審神者さんにならって、皆を促して椅子に座った
近付いてみて分かったけど、椅子には前列3つが近侍、審神者、護衛の順で並び、中列3つは隊長、二番手、三番手、後列が四番手、五番手、六番手とあり指示通りに腰掛けた
ちなみにこんのすけは膝の上やし、尼崎さんは、前列の直ぐ前に立つ本丸Noの看板横に設置された椅子に着席している
どうやら審神者を囲むようにして椅子の並びができているようだ。
陸奥守「主、主!緊張しなや!」
『え、無理です無理です』
加州「こんな厳かな空気とか耐えられないよねぇ。分かるー」
蛍丸「へー、加州サンって厳かなとか難しい表現使えるんだー。」
加州「なーに?喧嘩売ってる?買うよ?」
『(蛍丸は皆に喧嘩売るのハマっとるんか…?)』
着席してガチガチに固まってしまった私を気遣ってか、後ろから陸奥守さんが声を掛けてくれたけどそこからあっという間に何時もの本丸の空気になっていって何かホッとする
肩の力がふっと抜けるのを感じていると、隣の小狐丸が髪の一房を私の手に握らせてくれた
いつもの「あにまるせらぴー」をしてくれているんだと気付いて、手櫛を入れると目元が細められて笑っている
『ありがとう』
皆を見渡してお礼を言ったタイミングで会場の照明が暗くなる
すかさず皆が腰元に手を添えて構えた
どうやら集まっている本丸の刀剣男士が皆身構えたようで衣擦れや鯉口を切る音、刀が鞘を滑る金属音が相当な大きさになって会場を満たす
「あああっ、皆様、構えを解いてください!!」
ピリピリした緊張感を纏う空気の中、慌てて舞台の上に駆け上がってきたのは黄色と白の斑模様の浄衣を纏って短い白髪に獣の様な耳がピンと立ち、顔には妙に見慣れた模様
あれは……
こ「「「なにゆえあやつが!!!」」」
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ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - わたしは更新、いつでも待ってます! (2021年5月16日 10時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 名無しさんさん» はい、これからも楽しんで読ませていただきます!!名無しさんは社会人と聞きました。どうか自分のお体をご尊重してください (2021年5月16日 10時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» コメントありがとうございます。嬉しい内容にやると決意できて良かった、また書きたいと思って良かったと思います。私の作品を読んでくれてありがとうございます!これからも楽しんでいただけたらなぁと思います! (2021年5月15日 20時) (レス) id: abe0f1ab0e (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - こんばんわ。この作品が続いてくれると知って、とても嬉しいです!!どうか名無しさんのペースで更新してもらえれば。また続きが読める事に感謝します。ありがとうございます!! (2021年5月14日 21時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます!好きと言ってもらえるのはとても嬉しいです!絡み前向きに検討させていただきますね! (2021年5月6日 13時) (レス) id: abe0f1ab0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無しさん | 作成日時:2020年1月9日 1時