39話 ページ40
慌てて背に手を添えて摩るが苦しそうなのは変わらない
にっかり「君、すごく速いね…足のことさ。…はあ、疲れた…」
石切「はあ…もう…死ぬかと、っふ、はあ…思っゲホゲホッッ！！」
『！！無理に吸ってはいけない！ゆっくりと深く吸い込んで同じように吐くんだ』
苦しいだろうに石切様は俺が言ったように深呼吸を始めるが走ったせいで渇いた喉に外気が触れてしまってむせそうになっている
彼の背を摩る手を止めずに、逆隣でぐったりと体を前に倒しているにっかり様の上半身を起こして己の体にもたれさせた
『蹲ってはいけない。上手く息が吸えなくなってしまう。予期せぬ走りで激しい運動をしたのだから、体の力を抜いて俺に体を預けなさい。』
強張っていたにっかり様の体から力が抜けて、彼の重みがずっしりと加わったのを感じる。
見えている片目は薄く開いて俺の顔を見ていて
にっかり「手慣れているね。どうして？」
『屯所での稽古はとても厳しく、よく過呼吸になる者がいたので…楽になる息の整え方を探したり同士の介抱をしているうちに慣れてしまって…』
余程疲れたのか俺の首元に力無く頭を預けたにっかり様は納得といったように口元に笑みを浮かべた。
にっかり「へえ…ありがとう。体が楽だよ」
『よし、息も整ってきましたね』
乱れてしまっている前髪を整えてやりながら石切様の様子を見ると落ち着いたようで脱げたままの俺の草履を整えてくださっていた
『い、石切様！そのような事はせずとも良いのです！』
石切「おや、どうしてそう思うんだい？」
『見習いとはいえ居候の身、それにあなた方は付喪神様。立場の低い私にそこまでしていただかなくとも…』
石切「やめてよ。そんなに線引きされてしまうと悲しいんだけどな」
にっかり「そうだよ。それにそんな畏まった話し方はやめて。さっきみたいな話し方がいいかな」
『しかし…』
にっかり「僕達が良いって言ってるんだから遠慮しないの。」
目線をずらして目を合わせればにっかり様の片目が金色に光った気がして、よく考えもせずに頷いてしまった
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名無しさん(プロフ) - 伏ぺいさん» コメントありがとうございます。コメントの返信が遅れてしまい申し訳ないです。嬉しいお言葉すごくありがたいです！更新できるよう頑張りますので完結まで見ていただけたら嬉しいです！ (2020年5月16日 19時) (
レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
伏ぺい - 主人公とみんなの会話のドッチボールがとても面白いです！ゆっくりでいいので更新待ってます！ (2020年5月1日 16時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます。長らく更新できておらず、またコメントの返信も遅くなってしまい申し訳ないです。私生活が少し落ち着いてきましたのでこれから更新していきたいと思います！ (2020年4月10日 13時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 面白かったので更新再開を心待ちにしております (2020年3月9日 12時) (レス) id: aea964e9bf (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 架印�靴気�» コメントありがとうございます！実は私も新撰組が大好きです…！刀剣乱舞ベースですが出来るだけ新撰組を多めに話に絡めていくので今後の登場人物や回想シーンを楽しみにしていただければと思います！ (2019年5月18日 19時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年3月10日 1時
