36話 ページ37
『それで、にっかり様は何故こちらに？こんのすけをお探しですか？』
にっかり「いや、目当ては君さ。昼餉の用意が出来たので呼びにきたんだよ。」
石切「今日はカレーライスだよ」
『昼餉ですか！手伝えずに申し訳ない…。石切様、かれー、らいすなる物は一体？』
石切「まあまあ、見た方が早いさ！作業は一旦やめておいて行こうか」
石切様が俺に微笑みかけてから本殿の方へ踵を返すと、それに続く様ににっかり様も後を追った
だが、生茂る草に足元が見えなかったのか、おそらく窪んだ地面の一部に足を取られて身体が大きく傾く
怪我をしているのか右腕を庇う様に左手を前に突きだしながら
『危ない！！』
咄嗟に腕を伸ばしてにっかり様の両肩を掴むと胸に引き寄せた
自分より背が低いにっかり様の後頭部が顎に思いっきりぶつかり声が漏れそうになる
石切「大丈夫かい？！二人とも、」
石切様が思わず口を閉ざしてしまうほど、何故か両の手が熱いと思っていると先刻大広間で大和守安定さん達を無意識に手入れしてしまった時と同じ様に青い光が辺りを包んでいた
先ほど見た時より濃く色づいているのは気のせいではないだろう
自身の着ている浅葱色の羽織に近い青さに息を呑むとその瞬間、光はふっと消えてしまった
石切「また、手入れしてくれたのかい…？」
『どう、なんでしょうか。にっかり様？』
にっかり「……痛くない。痛くないよ！石切さん！」
触れていた両肩から手を離すと穏やかに笑いながら体を触っている
にっかり「ああ、これが手入れ…！こんなに体が軽いのは久しぶりだ」
石切「良かったね、にっかり。私も喜ばしいよ！」
にっかり「ああ！佐々木さん、ありがとう」
『いえいえ！万全の状態になったようで良かったです』
にっかり「でも、大丈夫かい？君さっきは倒れたから…」
『そういえば…先程のような疲れはありませんね…』
これは光の色が濃くなったことと関係しているのだろうか…
いや、まずはそれよりも！
『あの、俺の事あまり本名で呼ばないでいただきたいのですが』
にっかり「…ごめん、不快だったかな」
『いえ！嬉しいのですが、審神者様に真名を握られると危ないとこんのすけに聞かされました。ですから出来れば確実に審神者様が居ない時以外は呼ばないでいただきたいのです』
にっかり「ああ、配慮が足りなかったね。でも今は居ないよ？」
首を傾げたにっかり様に頷きすぐ真横を指差した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無しさん(プロフ) - 伏ぺいさん» コメントありがとうございます。コメントの返信が遅れてしまい申し訳ないです。嬉しいお言葉すごくありがたいです！更新できるよう頑張りますので完結まで見ていただけたら嬉しいです！ (2020年5月16日 19時) (
レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
伏ぺい - 主人公とみんなの会話のドッチボールがとても面白いです！ゆっくりでいいので更新待ってます！ (2020年5月1日 16時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます。長らく更新できておらず、またコメントの返信も遅くなってしまい申し訳ないです。私生活が少し落ち着いてきましたのでこれから更新していきたいと思います！ (2020年4月10日 13時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 面白かったので更新再開を心待ちにしております (2020年3月9日 12時) (レス) id: aea964e9bf (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 架印�靴気�» コメントありがとうございます！実は私も新撰組が大好きです…！刀剣乱舞ベースですが出来るだけ新撰組を多めに話に絡めていくので今後の登場人物や回想シーンを楽しみにしていただければと思います！ (2019年5月18日 19時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無しさん | 作成日時：2019年3月10日 1時
