3話 ページ4
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佐伯「気を付けろ。あとは俺が上手く誤魔化しておく。くれぐれも最後まで気を抜くなよ」
あ「何から何まで、ありがとうございます。佐伯様」
佐伯「いえいえ、礼には及びませんよ。さ、気付かれぬ内に早く」
『ありがとうございました、佐伯さん』
八月某日、夜
すっかり闇夜に包まれた屯所の裏門で佐々木とその恋仲あぐりは笠を深く被り直すと足早に離れていく
後ろからそれを見送った佐伯は浮かべていた笑顔を一瞬で消すと茂みに隠しておいた自分の刀を腰に差した
恐ろしいほど表情が無いその心中で何を思うのか
もう姿が見えなくなった佐々木とあぐりが去った方向に向かって歩き出した
佐伯の姿も小さくなった頃、芹沢を寝所に送る為に共に廊下を歩いていた沖田は裏門が不自然に開けっ放しだと気付いた
沖「あれ？」
芹「どうした、沖田」
沖「裏門なんて開いているのを久しく見ないなと。」
沖田の発言に芹沢も裏門に目を向けると矢張り開けっ放しになっている
視線を戻し眉根を寄せた沖田に見てこようと誘うと
そのまま縁側にあった草履をつっかけて
二人で裏門の外まで出た
左右を見渡す沖田の後ろで芹沢は欠伸を漏らすと
何気無しに下手の方茂みを見やって動きを止めた
見覚えのある結い紐が一つ
芹「…これは愛次郎のものではなかったか？」
話しかけているのか独り言なのか分からないほど小さい声でぼそりと呟くと、そんな彼の近くで沖田が声を上げた
沖「芹沢さん、あれ…！」
月夜に照らされた沖田の腕が指す方向をじっくり見つめると本当に小さくだが、これまた見覚えのある後ろ姿
芹「佐伯か…？こんな夜更けにどこへ行く」
沖「脱走にしては身軽に見えます。…芹沢さん、それは？確か佐々木君の…」
芹沢の手元にあるそれは、数日前に見たばかりの佐々木が使っていた結い紐の色味に酷似していて
嫌な予感が沖田の頭をよぎって思わず口を閉じたタイミングで芹沢の顔が強張る
芹「総司よ、一番隊と十番隊を連れて四半刻後(*約30分後)にここに来てくれ。新見を呼んでくる」
沖「！！はい！」
芹沢の強張った顔に珍しい事もあるもんだとぼんやり思いながら
招集をかける為に平隊士の部屋と原田の部屋に向かって全力で駆けた
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名無しさん(プロフ) - 伏ぺいさん» コメントありがとうございます。コメントの返信が遅れてしまい申し訳ないです。嬉しいお言葉すごくありがたいです！更新できるよう頑張りますので完結まで見ていただけたら嬉しいです！ (2020年5月16日 19時) (
レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
伏ぺい - 主人公とみんなの会話のドッチボールがとても面白いです！ゆっくりでいいので更新待ってます！ (2020年5月1日 16時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます。長らく更新できておらず、またコメントの返信も遅くなってしまい申し訳ないです。私生活が少し落ち着いてきましたのでこれから更新していきたいと思います！ (2020年4月10日 13時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 面白かったので更新再開を心待ちにしております (2020年3月9日 12時) (レス) id: aea964e9bf (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 架印�靴気�» コメントありがとうございます！実は私も新撰組が大好きです…！刀剣乱舞ベースですが出来るだけ新撰組を多めに話に絡めていくので今後の登場人物や回想シーンを楽しみにしていただければと思います！ (2019年5月18日 19時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年3月10日 1時
