282話 ページ2
誰にだって戦闘態勢に入るスイッチは必ずある。
深呼吸をしたり、手首を鳴らしたり、その場で飛び跳ねたり。
クレイグ・ホウジョウは烏間先生の3倍は強いと、烏間先生本人から助言を受けた。
戦闘態勢に入れば必ず私達は負ける。
それなら、戦いを始める前に倒すしかない。
「君達の力をあまりに低く見積もっていた。
これより…本当の私を教授しよう。」
一段と強くなる殺気と共に、ホウジョウは自分のメガネを外そうと縁に手を掛けた。
その瞬間、ホウジョウのこめかみ目掛けて2本の麻酔針が茂みから放たれる。
風に煽られることもなく真っ直ぐホウジョウに向かっていった麻酔針は、気づいたホウジョウに呆気無く取られてしまった。
でも…取られることなんて想定内。
取られた瞬間、私とカルマは同時にかけ出して前と後ろからホウジョウに攻撃を仕掛けた。
完全に死角から狙ったはずなのに、やっぱり避けられてしまい私とカルマは吹き飛ばされる。
…でも、これも想定内。
誰かが攻撃をし、吹き飛ばされて。
間髪入れずに別の誰かが向かっていに、また飛ばされる。
「一撃離脱ね。
牢屋でみっちり
烏間先生の3倍強いのなら、逃げても必ず追いつかれる。
戦いに入ったら必ず負ける。
本物の銃に頼らないのは、銃撃【戦】すら避けるため。
相手は私達より格段に経験値も、戦闘の勘も技術も、何もかもが上。
同士撃ちを狙う技術も持ってると考えるほうが自然。
射ち合いにでも持ち込まれてしまったら、圧倒的にあっちの土俵になる。
軽快を怠らず、皆で連係してチャンスを待ち、
一年間ずっと、殺せんせー相手にやってきたこと。
殺し屋の基本だ。
流石に殺し屋のプロといえ、多少なりとも経験を積んできた私達全員の相手は一筋縄とはいかないでしょ？
一瞬だけできた隙を狙って律が操縦するドローンから発射された麻酔針は、見事にホウジョウの首に命中した。
その針を抜いて、瞬時に針がとんできた方向に顔を向けるけど勿論そこには誰も居ない。
動揺するホウジョウの後に静かに潜む黒い影。
周囲を見渡そうと、振り返ったホウジョウの目の前に繰り出されたのは渚お得意の【猫騙し】だった。
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藍緒(アオ)(プロフ) - アイル＊さん» コメントありがとうございます。かなりお待たせしてしまいました…応援していただいてありがとうございました。また気まぐれでどこかで更新していると思うのでご縁がありましたら！ありがとうございました^^ (2021年12月25日 13時) (
レス) id: d14d7c56b7 (このIDを非表示/違反報告)
アイル＊(プロフ) - 完結おめでとうございます。ずっと前から読んでいたのですが、何度見てもカルマと主人公の素敵な所が原作と合わさっていて本当に最高でした。こんな素敵な作品に出会えてよかったです。これからも頑張ってください (2021年12月25日 10時) (レス) @page39 id: 64aeab0102 (このIDを非表示/違反報告)
あさ - ここまで一気見しました！ めっちゃ面白かったです 続きの更新楽しみに待ってます (2021年7月22日 9時) (レス) id: 044d935d74 (このIDを非表示/違反報告)
らあ - ずっと見させて頂いてたんですけど終わりそうで感動しました。このような神作品を作って下さりありがとうございます。 (2021年5月10日 22時) (レス) id: 084fbf2f8d (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 初コメ失礼します。何年も前の作品を読むのは始めてだったんですけどとっても楽しかったです。最後は大号泣しました(泣)更新楽しみにしてます！ (2021年5月7日 23時) (レス) id: 9971d25ead (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2020年1月22日 16時
