221話"過去編" ページ23
夜間の監視役としてやってきた女。
一目見た途端にその女が研究者達の捨て駒なんだろうということは察しがついていた。
ああいう奴らは何より自分が大切だからな。
自分の財力、名声、命。
他人なんてどうでも良い。
自分が良ければなんだって。
まあ、それは私だって変わらないか。
会った途端にこの女の利用価値に気づくくらい他人に興味がなく、心底どうなっても良いと思っている。
そんな私の思想はつゆ知らず、女は毎日毎日、笑顔を向けながらやってきて夜間の俺の監視を務め上げた。
朝から晩まで生体改造されまくった後に、毎日クソダサいシャツと共に笑顔を向ける女に若干の苛立ちを感じている。
"雪村あぐり"と名乗った服装のセンスの欠片もない女。
昼間は駆け出しの中学教師、夜はここで柳沢という俺を研究している男に無償で手伝っているとか。
どうしてそんな男の為に体を張るのか尋ねたことがある。
…彼女曰く、
断るとものすごく角が立つお見合い相手、だそうだ。
「恩に報いろ。
俺の命令には誠心誠意全力で従え。」
彼女の髪の毛を鷲掴みにし、命令をする姿は珍しくない光景だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1064人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kiri(プロフ) - この作品が大好きです。ゆっくりで、時間のある時でかまいません。出来る限り続けていってほしいです。 (2019年3月28日 18時) (
レス) id: 0dfe216fbd (このIDを非表示/違反報告)
西野カナ大好き!結婚おめでとう! - すごく面白いです!これからも自分のペースで頑張ってください!応援しています！ (2019年3月27日 11時) (レス) id: 636dc1adae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2019年2月5日 1時
