第五百十六話 ページ42
『ほんと…茶番。』
ただ箱を渡すだけなのに。
何回も何回も目の前で繰り広げられたこのやり取りはいい加減にやめて欲しい。
今日だって2回目だ。
まだ起きてからそう時間は経ってないのに。
トレーボルも暇そうに鼻をほじってる。
…これは汚いから普通にやめて欲しいけど。
そのほじったやつ何処にやるのよ。
茶番を繰り広げていた王様はポケットから箱の鍵を取り出すと鍵を開けた。
鍵の外れた箱の蓋を開けてドフラミンゴが中から取り出したそのモノを見た時、私の目は大きく見開かれる。
中から取り出されたモノはオレンジ色で大きな果実。
しかもそれはただの果実ではなく、悪魔の実と呼ばれる代物。
その模様はまるで
「"メラメラの実"…あいつはこれを誰にも渡したくないだろうよ！」
ガンッ…
頭をハンマーで殴られたような衝撃が走る。
"メラメラの実"
初めて聞いたはずの名前なのに妙に聞き覚えのある響きは私の脳裏にかけめぐった。
私はこの実を知らない。
知らないはず。
初めて見た。
こんな悪魔の実は知らない。
…嫌、知っている…？
心臓が鳴り止まない。
それどころか動悸はますます激しくなってきた。
周りの音が聞こえなくなって、開いていた目は重力に負けて落ちてくる。
目を閉じた時
一瞬だけ頭に浮かんだ映像。
オレンジ色の帽子を被って上半身裸。
2年前に死んだ"白ひげ"のマークを背中に背負う笑顔が印象的なその男。
『…エー…ス…？』
知らず知らずのうちに口から溢れでた誰かの名前。
私の瞳から一筋だけ零れ落ちた涙は誰に気づかれることなく体温で蒸発していった。
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カケ - 四百九六になっています (1月24日 11時) (
レス) @page21 id: 703764d97a (このIDを非表示/違反報告)
和奏.*(プロフ) - もしも、の話で萌えて悶えました(実話)サボがイケメン過ぎてもうっ…！(これからも読者でいます！(( (2018年11月12日 17時) (レス) id: 43c37d5e6d (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - テストお疲れ様でした！これからも頑張ってください！！ (2018年7月27日 11時) (レス) id: 0ece7d892b (このIDを非表示/違反報告)
ゆんゆく - 小説、とっても面白かったです！テスト頑張ってください！「実は私もテストがあって((ﾎﾞｿｯ」 (2018年6月14日 21時) (レス) id: fb4853b1ec (このIDを非表示/違反報告)
藍緒(アオ)(プロフ) - メグミさん» コメントありがとうごさいます毎日テストに追われて更新できず…楽しみにしていただけてとても嬉しいです！頑張ります！ありがとうございます！ (2018年6月11日 18時) (レス) id: dccc59a57c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2018年4月28日 12時
