114話 ページ38
「よくあるべな？
それ系の感覚。」
『うん、私もブワーってなる感じあるよ。』
「
『あ、前にちょっとだけやってたよねそれ。』
「ちょ…お前いくつ習い事かじってるん…」
ダンスのことになるとみんな途端に饒舌になる。
多々良君はなんのことかわかっていないみたいで目を見開いて私達の会話を聞いていた。
「あれって、女が男に相当体重を預けてくるから嫌いだったんだよ。
…だけど、一体感を感じた時のあの
足は4本で、1人で踊る時よりも体が自在に動くんだ。」
そういうことだろ？
清春はソファに預けていた体を起こして多々良君の目を見る。
多々良君は未だに不安そうな顔をしていた。
そういうことなのかな…
僕が思ったのはそういうことだったのかな…
って悩んでる顔。
そんな多々良君にフッと笑いかけると清春はまた賀寿とダンスの話で花を咲かせる。
私は清春達の話を背中越しに聞きながら多々良君の顔をのぞきこんだ。
『大会中になったんだ？それ。
相当驚いたよね。初めての感覚だもん。』
私も初めて感じた時は動揺した。
動揺して、怖くなって、自分の何かが変わってしまいそうで。
散々悩んだ。
でもそれは、"理解を超えた何か"に怖くなっただけ。
怖気づいて、驚いてしまっただけ。
『びっくりした…怖い…本当にそれだけ？
それ以外の感情も持った筈だよ。』
人によってはこういう人もいる。
快感
開放感
達成感
高揚感
快い気分
気もち良い
爽やかな気分
『私の場合は…心地よさだった。』
多々良君は、何を思った？
そう聞くと顔を少しだけ伏せて考える。
そして顔を上げると
「僕も心地よさだ。」
とハッキリ答えた。
ほら、もう怖くないでしょ？
今でも不安に思ってる？
「ううん、…不安なんてなくなったよ。
ありがとう、Aちゃん。」
ぱっちりと開いた大きな目を閉じ、目尻にシワを寄せる。
太陽みたいに眩しい笑顔で私に笑いかけた。
『ふふ、どーいたしまして。』
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雅 - 昨日読み始めて気づけばこんなところに！ってなるぐらい面白いです！自分は専門学生ではありませんが、テストや実習は大変ですよね…。自分も勝手ながらですが応援しています！！頑張ってください！ (2018年9月25日 16時) (
レス) id: 71fc5da111 (このIDを非表示/違反報告)
藍緒(アオ)(プロフ) - ななしさん» コメントありがとうございます！楽しく読んでいただきとても嬉しいです(T_T)実習の合間に更新できればと思いますが…頑張ります。笑。応援ありがとうございます！ (2018年9月10日 0時) (レス) id: dccc59a57c (このIDを非表示/違反報告)
藍緒(アオ)(プロフ) - 結さん» コメントありがとうございます！テスト疲れました…更新を長い間待っていただき本当にありがとうございます。 (2018年9月10日 0時) (レス) id: dccc59a57c (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しく拝読しています。実習頑張ってください！勝手ながら応援しています！！ (2018年9月9日 20時) (レス) id: 5b7e532371 (このIDを非表示/違反報告)
結 - テスト大変ですね。私も今日テストだった……。更新お待ちしてます！！頑張ってください！！！ (2018年8月29日 22時) (レス) id: 280831b4cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2018年4月24日 15時
