92話 ページ13
東京ダンスグランプリ
後楽園ホールで開催されるダンスの試合。
来場者数は例年の４割増し。
席に座れないで立って試合が始まるのをいまかいまかと待つ人達もいる。
なんでこんなに人で溢れかえっているのか。
理由はただ一つ。
世界中を飛び回ってる仙石組が帰ってきてこの試合に急遽出場することになったからだ。
『
何でまた急に出ようなんて…』
「
最近調子こいてるお前達を潰すためにきた！」
『特別ゲスト枠の組を本気で潰しに来ないでよ！』
廊下に作られている選手控え室。
その片隅で私と仙石さんは堂々と言い争いを繰り広げていた。
近くには興味なさそうに自分達の用意を続ける千鶴さんと拓人。
誰も止めることのない言い争いは回りの視線を集めているが全く終わる気配がない。
『大体急に参加を決めるなんて…
運営の人に迷惑かけないで！』
「俺らはいいんだよ！お前らと違って優秀だからな！」
『私達だって知名度はあるわ！』
「うるせえひよっこ！」
『うるさい変人！』
ギャーギャーギャーギャー廊下に響き渡る私達の言い争い。
この人は本当、嫌なやつだ！
暫く活動していないなと思えば急に活動を再開して。
挙げ句の果てにはシークレットとしてアマチュア選手特別枠に出場する私達の邪魔をしにわざわざ帰国。
嫌がらせのために帰国するなら本拠地で練習してろ！
そういっても本人は知らん顔。
『こんの…巨人が…』
「うるせえチビ。」
『こんの…！巨人め！
…く…駆逐してやる！』
その言葉を合図に私は足を踏み込んで仙石さんの首めがけて手刀を落とした。
けれども動体視力はあっちのが格段に上。
あっさり受け止められるとその手を捕まれて上に持ち上げられる。
男と女の力の差…捕まえられてしまえば足でもがくしかない。
試合前なのに体を動かして必死にもがきまくった。
けれども拘束が解ける気配は全くない。
暴れすぎてもう体力が底つきそうだよ？
試合前なのに！
その後も私は仙石さんに捕まれながらもがき続ける。
自分達の用意を終わらせた千鶴さんと拓人が
「用意をしろ。」
って止めにはいってくれてやっと私達の言い争いは収まった。
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雅 - 昨日読み始めて気づけばこんなところに！ってなるぐらい面白いです！自分は専門学生ではありませんが、テストや実習は大変ですよね…。自分も勝手ながらですが応援しています！！頑張ってください！ (2018年9月25日 16時) (
レス) id: 71fc5da111 (このIDを非表示/違反報告)
藍緒(アオ)(プロフ) - ななしさん» コメントありがとうございます！楽しく読んでいただきとても嬉しいです(T_T)実習の合間に更新できればと思いますが…頑張ります。笑。応援ありがとうございます！ (2018年9月10日 0時) (レス) id: dccc59a57c (このIDを非表示/違反報告)
藍緒(アオ)(プロフ) - 結さん» コメントありがとうございます！テスト疲れました…更新を長い間待っていただき本当にありがとうございます。 (2018年9月10日 0時) (レス) id: dccc59a57c (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しく拝読しています。実習頑張ってください！勝手ながら応援しています！！ (2018年9月9日 20時) (レス) id: 5b7e532371 (このIDを非表示/違反報告)
結 - テスト大変ですね。私も今日テストだった……。更新お待ちしてます！！頑張ってください！！！ (2018年8月29日 22時) (レス) id: 280831b4cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2018年4月24日 15時
