第四百七十六話 ページ37
「……なさい。」
『…へ…』
「ごめん…なさい。」
微かに聞こえた声。
それは間違いなくエルから発せられた声でほんの少しだけ震えているのがわかる。
エルは顔を上げると綺麗な緑色の瞳を私に向けた。
眉毛はいつもみたいに困ったように下げて。
「ずっと、騙し続けていました。
海軍本部少将 それが俺の肩書です。」
任務はドフラミンゴが言った通り、主にドフラミンゴ又はその部下の監視。
それと、ファミリーの情報を海軍に流すこと。
傘下の海賊が海軍に捕らえられた件は偶然の場合もありますが…8割方、俺が仕向けました。
諜報部が今回…サルザールからの帰りに海軍本部中将の"大参謀 つる"の軍艦に追われたと思いますが、それも俺が連絡しました。
「海軍に関する件は殆どが俺が仕向けたものです。
俺の事を信頼してくれたのに…
ごめんなさい。」
エルは目を伏せて軽く頭を下げる。
そのせいで首に刃先が触れて更に皮膚を裂いてしまった。
反射的に刀を離した私はその場に刀を置くと慌ててエルの首を見る。
良かった…そんなに深くは切れてない。
そう安心してしまう自分がいる。
「ダメですよ。
俺は裏切り者。貴女は裏切られた者。
貴女はその刀で俺を刺せばいいんです。」
ね、お願いですから。
そんなことを言われたって出来ないものは出来ない。
私は首を振る。
嫌だ、嫌だって。
「どちらにしろ俺はこの中の誰かの手によって殺されるでしょう。
だから…貴女の手で。」
『エルは…エルは、知ってるでしょ…？
私が誰よりも人を殺したくないこと。』
「ええ。
良く知っています。
そんな貴女にはとても酷なお願いをしていることも分かっています。
でも俺は、手を下されるなら貴女がいい。」
エルは私に刀を取れと促す。
でも私の答えは変わらない。
"エルを殺したくない。"
それだけ。
顔に手を当てて涙を拭う私を見て目の前の男は溜息をつく。
そして私の顔を覗き込んで
「昔の話をしましょう。」
と言った。
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となりの白雪 - エルはオリキャラの中でも特に好きなキャラなので涙が止まりません、、 (2018年10月2日 23時) (
レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で面白かったですもし今後他の作品を作る予定があったらルフィ♀逆行かワンピースとコラボかトリップか転生したリボーンかヒロアカかフェアリーテイルの作品が読んで見たいです説明が下手ならすみませんこれからも更新頑張ってくださいね (2018年4月16日 20時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
ピース(プロフ) - 面白いです (2018年4月5日 11時) (レス) id: fa425b4f2d (このIDを非表示/違反報告)
藍緒(アオ)(プロフ) - 漫画大好き少女さん» 更新停止する場合にはその都度記載しております。暫く停止する予定は無いのでご安心ください(*´∇｀)。注意書きの部分に付け足しておきます！ご指摘ありがとうございました！ (2018年4月3日 14時) (レス) id: 7a8e9f5abe (このIDを非表示/違反報告)
藍緒(アオ)(プロフ) - 漫画大好き少女さん» １からお読みいただきありがとうございます！多くのアドバイスもありがとうございます。とても嬉しいお言葉です。私は台本書きではなくその場で考えて書いているので時々変な文があるかもしれないです…読み難かったら申し訳ないです。 (2018年4月3日 14時) (レス) id: 7a8e9f5abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2018年1月14日 14時
