93話 ページ14
『ぐっ…』
鷹岡の蹴りは見事私の横腹にヒットする。
飛んでいく私の身体。
蹴られる時、少し体を捻って最小限の痛みになるようにしたけれど流石は現役だ。
めちゃくちゃ痛い。
飛ばされた私の体は磯貝が受け止めてくれた事によって地面に激突するのを避けた。
「何であんな無茶するんだ！」
って怒られてしまったけど。
だって2人の姿を見たら頭にきちゃったんだもの。
しょうが無いよね。
「文句があるなら拳と拳で語り合おうか？
そっちの方が父ちゃんは得意だぞ！」
私を蹴り飛ばした鷹岡は有希や渚、カエデを見下しながら手を握って攻撃態勢に入る。
そしてあの気に食わない笑顔で笑うのだ。
本当腹立たしい。
このままでは渚達も殴られてしまう。
そう思った私はズキズキと痛む横腹を抑えて立ち上がる。
そして鷹岡と渚の間に行こうと歩き出した時、校舎から烏間先生が走ってくるのが見えた。
「やめろ鷹岡！」
駆けつけた烏間先生は声を上げて鷹岡を止めると真っ先に有希の方へ向かう。
有希の赤く腫れた頬を見て少し悔しそうな表情を浮かべながら
「大丈夫か？」
としゃがんで声をかけた。
「首の
「烏…間先生。
大丈夫です。」
「前原君は？」
「へ…へーきっス。」
有希と前原、順番に声をかけた烏間先生は立ち上がると私の方へ歩いて来る。
私が抑えてる横腹を見るとため息を付いた。
「秋野、お前は女の子なのに無茶しすぎだ。」
『心配してくれるんですか？
大丈夫ですよ。』
嘘。
実は結構痛い。
私はそれを隠すように笑ってその場をやり過ごす。
すると烏間先生は少し眉間にシワを寄せて私の横腹を指先で触れた。
そう、蹴られた方の横腹を。
『…っっあ!?』
「嘘をつくな。
重心がいつもより傾いている。
本当は立ってるのもやっとだろう。
保健室には後で連れてってやるから今は座れ。」
『いっ…たくないです…
…ぁ、すいません座ります。』
烏間先生の有無を言わせないというあの目に負けて私は地面に座る。
心配そうに私の顔を見る磯貝に『大丈夫だよ。』と言った。
今までの経験上、骨は折れてないから。
…多分。
私が座ったのを確認すると烏間先生は鷹岡に向き直る。
そして私達を守るように前に出た。
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迷い猫 - " 気の枝" じゃなくて" 木の枝"ですヨ (2021年8月26日 15時) (
レス) id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 偽名さん» わかる (2021年8月16日 15時) (レス) id: 99ce1d82a1 (このIDを非表示/違反報告)
偽名 - 何度も見返してるけど、何度見ても『俺の女に手を出すな』好き。 (2020年5月6日 21時) (レス) id: 60ccd0f591 (このIDを非表示/違反報告)
ともか(プロフ) - 細かいのですが英語の瀬尾くんの順位は上に3人いるので4位ではないでしょうか…？細かくてすみません！！このお話はとても面白くて大好きです！！これからも続編楽しみにしています！！ (2019年2月6日 17時) (レス) id: 1b1bc6c95d (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 祝100話ですね！これからも頑張ってください！たのしみにしているので、更新頑張ってください！ (2018年2月23日 1時) (レス) id: abbcc731c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2017年12月10日 10時
