81話"球技大会の時間" ページ2
ジメジメした梅雨が開けていよいよ本格的に夏になろうとする。
今年もこの時期がやってきた。
椚ヶ丘中学校の行事の1つ。
クラス対抗球技大会。
今日の5限目は誰が大会に出場するかを決める事になった。
殺せんせーは本校舎から送られてきた手紙を読みながら少し複雑な表情をしている。
「健康な心身をスポーツてわ養う。
大いに結構！
…ただ、トーナメント表にE組がないのはどうしてです？」
…そう。
椚ヶ丘中学校のクラス対抗球技大会はA組からD組までの4クラスによって競われる。
勿論いつものようにそこにE組の名前は無い。
『E組は本戦にはエントリーしないよ。
1チーム余るって素敵な理由でね。
その代わり、大会のシメのエキシビションに出なきゃいけないの。』
「エキシビション？」
『うん。
まあ、要は見世物ってこと。』
E組は毎年全校の生徒や教員が見てる前で男子は野球部、女子はバスケ部の選抜メンバーと戦わされる。
本線では野球部は野球への、バスケ部はバスケへの出場が認められてないからここで皆に力を示す場をつくったわけ。
トーナメントで負けたクラスもE組がボコボコになって負けてるのを見てスッキリ終われるし、
E組に落ちたらこうなるって警告にもなる。
まあ、いつも通りだよね。
私は球技大会が面倒だったから保健室で寝てたけど。
「でも心配しないで殺せんせー。
暗殺で基礎体力はついてるし。
良い試合で全校を盛り下げるよ！」
「「おー！」」
それからメグが中心になってメンバーを決定していった。
私は今年も保健室で寝るつもりだから出るつもりはない。
ふぁあ…とアクビをし机に伏せて寝ようとした時、隣にいたカルマに頭を掴まれた。
「ねぇ、A、出るよね？」
『え、出ないよ。
寝たいもん。』
「俺も寝たいけどさ？
俺、野球出るんだよ？」
『そうなの？
それはがんばっ…』
「出るよね？」
出なきゃ許さないよ？と言うような威圧。
私はカルマから目を逸らして
『出ない。』
ってボソっと言うとカルマの手に力が入る。
「出るよね？」
『っ…は、い…』
「うん。良い子。」
カルマの笑みが怖い。
結局私の押し負け。
私の頭をポンポンとしたカルマは満足そうにしてメグの方へ向かって行った。
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迷い猫 - " 気の枝" じゃなくて" 木の枝"ですヨ (2021年8月26日 15時) (
レス) id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 偽名さん» わかる (2021年8月16日 15時) (レス) id: 99ce1d82a1 (このIDを非表示/違反報告)
偽名 - 何度も見返してるけど、何度見ても『俺の女に手を出すな』好き。 (2020年5月6日 21時) (レス) id: 60ccd0f591 (このIDを非表示/違反報告)
ともか(プロフ) - 細かいのですが英語の瀬尾くんの順位は上に3人いるので4位ではないでしょうか…？細かくてすみません！！このお話はとても面白くて大好きです！！これからも続編楽しみにしています！！ (2019年2月6日 17時) (レス) id: 1b1bc6c95d (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 祝100話ですね！これからも頑張ってください！たのしみにしているので、更新頑張ってください！ (2018年2月23日 1時) (レス) id: abbcc731c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍緒(アオ)
| 作成日時：2017年12月10日 10時
