呪言 (ページ14) - 小説/夢小説

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第79話ページ14

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調月は診察結果特に以上はなし。

治り次第元通りに戻るそうだ。

ただそれも碧の手を借りれば、の話。

轟「何か⋯悪い」

緑谷「え⋯⋯何が？」

轟「俺が関わると、手が駄目になるみてぇな感じになってる」

冷や汗ダラダラで至って真剣に言う轟に思わず調月までも呆然とした。

轟「呪いか？」

真逆の発言に飯田と緑谷は突発的に笑う。

調月も硬い表情は少し和らいだ。

緑谷「轟君も冗談言ったりするんだね！」

轟「いや冗談じゃねぇ。
ハンドクラッシャー的存在に⋯」

「「ハンドクラッシャー！！」」

轟の元へ駆け寄る緑谷を見た調月はベッドに横たわった。

スマホで調べていたヒーロー殺しのニュース。

そこに書いてあったヴィラン連合との繋がり。

拡散されていくヒーロー殺しの思想。

勘がよく良くも悪くも頭の良い調月は考えた。

ヴィラン連合。

USJの時に集めた雑魚ヴィラン達。

“そう言った思想を持つ者” と解釈させてヴィランを誘き寄せる作戦なのか。

ヒーロー殺しの思想に感化される者は必ず出る。

そして明確な思想を掲げるヴィランこそ強くなる。

そんな者が集まれば集まるほど、小さな蟻一匹だったヴィラン連合が女王蟻に導かれる様に大きくなる。

⋯⋯杞憂、か。

飯田「調月くん！調子が悪いのかい？」

A『⋯特には』

轟「悪ぃ、あの時俺を庇って⋯」

A『大丈夫』

一言一言で返す調月は何処か遠くを見ているように緑谷は思えた。