・美希Side ページ36
会議では一方的に海外事業部が販売部を攻め立てていた。
資料に目を通せば、どちらも正しく、どうやら部署間での行き違いが原因だと思われた。
でも、担当の神宮寺くんは一貫して販売部の担当者である永瀬くんを責めている。
ふっかさんは反論しているが、神宮寺くんは聞き耳を持っていない。
「どうせ担当が気を抜いて発注したんじゃないですか？」
神宮寺くんが放ったその一言に怒りを覚えた。
「今度は感情論ですか(笑)」
そこで私の頭の中の何かが切れた。
気がついたら持っていた資料を机に叩きつけ、立ち上がっていた。
「...話の内容がズレていませんか？この会議の議題は何ですか？今日ここに、私達が集まった意味は何ですか？発注ミスについての原因および解決策について話し合う予定ですよね？先程から聞いていたら原因すら探ろうとしない。どちらか一方の責任だと決めつけて言い合ってるだけで何の解決にもなっていない。そんなのおかしくないですか？資料のことも、販売部は信頼出来ないけど海外事業部は信頼出来るって誰が決めたのですか？私からしたらあの神宮寺さんの発言は部署ごと馬鹿にされているようで非常に不愉快です！！」
「...分かりましたよ。資料のことに関しては一歩譲りますよ。」
神宮寺くんの上からの物言いにさらに私の怒りはヒートアップした。
「"譲ります"って何その言い方？！いくらなんでも馬鹿にし過ぎでしょーが！！だいたい聞いてりゃ何なの？！仕事の姿勢を笑って馬鹿にするなんて、社会人としてあり得ないから！！」
怒りのままに神宮寺くんに詰め寄った。
「もういいから！！ 止めて下さい！！」
突然ふっかさんの大きな声が耳を突き抜ける。
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作者名：Momanao x他1人 | 作成日時：2019年1月22日 14時
