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ほどなくして、照さんから連絡があった。
Aちゃん側の仲人さんが、一体どうなっとんや！とお怒りらしいので1度話を聞かせてもらえないかとのこと。
同時にAちゃんから、もしかして伯父(仲人さん)がご迷惑かけてないか、と連絡がきた。
照さんに話があったらしいと伝えると、Aちゃんはお詫びも兼ねて話をさせてほしいからと、俺と一緒に岩本酒造に行くこととなった。
約束の日時、迎えに行くとAちゃんは既に待っていた。
「ごめんなさい、わざわざ来てくれて。」
「いやいや、途中で立ち寄るだけやから...乗って？」
「...お願いします。」
行きの車内、Aちゃんは俺に改めて謝った。
「だから、私が責任持って話す。康二さんは悪くないんだから弁解なんかしないで。」
「...弁解も何も、」
「...そうだね、康二さんはただただ迷惑かけられただけだもんね。」
「いや...着いたで。」
インターホンを鳴らすと、照さんと紬さんが揃って出迎えてくれた。
「ごめんね、わざわざ来てもらって。」
「いえ、こちらこそご迷惑おかけしてしもて、」
「長尾です。この度は大変申し訳ありません。」
「いえいえよく来て下さったわね。さ、とりあえず中に入って。」
応接間に通され、並んで座る。
紬さんはお茶を出してくれ、照さんの隣に座った。
気まずい雰囲気をどうにかしてくれようと、照さんが口を開いた。
「いやいや2人ともいい大人だし(笑)。色んなことあって当然！周りが口出しするなと俺は思うんだよ？でもAさんが可愛くて仕方ない伯父さんは気が気でないんだよ..ほら、向井先生に直接問いただす！ってご立腹だったからさ、とりあえず俺が話聞いてみますって。」
「そもそもお付き合いがどうなってるのか、それすらもはっきりしてないって仰ってるの...私たちも2人がどこまで決めてるのか全然わからなくて、萌ちゃんに聞いても雲行き怪しいかも、としか...」
「ご心配かけてすみません、それからろくに報告もせずに今まで、」
「本当に申し訳ありません！！」
俺の言葉をAちゃんが遮った。
「全部私が悪いんです！康二さんはこれからのこと真剣に考えて下さっていました...私が意気地がないばっかりに本当のことが言えなくて、結果ずっと康二さんを騙してしまってたんです。」
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作者名：Momanao | 作成日時：2021年2月8日 22時
