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松村先生の自宅へ到着。
玄関を開けるとこの家の愛猫ハマくんが落ち着かない様子でウロウロしていた。
「ハマ、留守番ご苦労さま。」
「お邪魔します...何もせんから怒らんといてな。」
背中を丸めて俺を威嚇するハマくんから逃げるようにリビングへ向かう。
「あ、お帰り。」
「松村先生向井先生...お帰りなさい。」
源ちゃんの馬になっている目黒の横で、龍斗さんが目黒の娘、希桜ちゃんにミルクを飲ませていた。
「ただいま...美史ちゃんは？」
「あ、和室。紬さんが一緒にいてくれてるよ。」
「紬さん来てくれたんだ。うわーありがたい！」
松村先生は荷物を置くなり和室に向かって行った。
「向井先生まで...心配かけてすみません。」
目黒が四つん這いのままで俺に謝ってくる。
「いや俺は訳分からず松村先生に連れられてきたんや...よし源ちゃん、じーこの膝においで。」
源ちゃんを抱き上げ、目黒の横に座る。
「...何があったか、俺が聞いてもかまへんか？」
憔悴している目黒に声をかける。
「目黒くん、俺から話そうか？」
希桜ちゃんを見ていた龍斗さんが顔を上げた。
「いえ、大丈夫です。本当に俺が不甲斐ないばかりに皆さんにご迷惑かけることになってしまって...本当にすみません。」
「なんやねん、高校時代のお前からしたらこんなん迷惑でもなんでもないわ。」
「そうだよ。それに目黒くんの判断がよかったから美史ちゃんも希桜ちゃんも大事なくここにいるんだからね。」
「ありがとうございます...ホント、あのときは龍斗さんに連絡するのが精一杯でした。」
「目黒、そろそろ話せそうか？」
「あ、はい。あのですね...」
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作者名：Momanao | 作成日時：2021年2月8日 22時
