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「あー楽しかった...はい！じゃあ次行こう。」
「え、もう行くの？...ねぇ、少し休もうや。」
Aちゃんは予想以上に楽しんでくれているようで、入園してからずっとアトラクションに乗り続けている。
「ホンマゆっくり写真も撮る暇ないやん...もしかして制覇するの本気？」
「だってせっかく来たんだよ？できるだけ乗りたい！康二さん、疲れた？」
「疲れたというか...さっきから絶叫系続いてるから体がちょっとふらついてるわ。」
「じゃあ次は...あ！ここにしましょう。」
Aちゃんが指差したのは、怪しい外観のホラーハウス。
「これなら歩きだから大丈夫でしょ？ね、行きましょう！」
「え、いや、お化け屋敷系はちょっと...」
「康二さん苦手？」
「え、いやいや！イケるよ？イケるんだけれども変な声出したり足すくんだり腰抜けたりするかもしれへんし？」
「それって苦手って言うんじゃ...」
「いや違う！苦手やないねん！ただ平常心でおれるか自信がないだけや。」
Aちゃんを諦めさせるよう、言い訳を並べていると後ろから誰かの声が聞こえた。
「だから俺は嫌なんだって！お前らだけで行けよ！」
「なんでよ？息子がパパと行きたいって言ってるじゃん！」
「は？だからお前は知ってるだろ俺がこういうの苦手ってこと！息子に上手いこと言って納得させろよ！」
「おい翔太...俺が付き合ってやるからさ、ここでオトコになれって。」
「はぁ？おい慧多、誰にそんな大口聞いてんだよ！俺はお前の保護者やぞ！」
「はいはい、子供相手にムキにならないの！行くよ？」
「...いつも子供とガチケンカしてるまきには言われたくねーよ。」
「...慧多くん、翔太さん、それから...まきさん？」
聞き覚えのある声で、振り返る。
「あれ...？向井先生じゃん！」
後ろで揉めていたファミリーは、まきさんと翔太さんと、慧多くんだった。
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作者名：Momanao | 作成日時：2021年2月8日 22時
