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「北斗さん...帰ってらしたんですか？」
「うん、両親に頼まれてね、自分たち旅行に行くんだけどAを1人にするのは心配だからって...一体どんなことになってんだって有給取って帰ってきたらさ、」
「A、どんな様子ですか？」
「それがさ...会えてないんだ。」
「...どういうこと、ですか？」
「うん...とりあえず家上がって？」
「おいA！森口さんが来てくれたぞ！！」
ドンドンとAの部屋のドアを叩く北斗さん。
「ごめんな、部屋にいるはずなんだけど...おいA、生きてるなら反応しろ！！」
「A、大丈夫？顔、見せてくれないかな？」
北斗さんはふーっと大きくため息をついた。
「...何かしてやりたくてもこれじゃね。これでも昔は結構仲良くやってたんだけどなぁ...今は俺の顔すら見たくないんだろうな。」
「そんなことないです！Aは今でも北斗さんのこと大好きです！」
「ありがとね、慰めてくれて。」
北斗さんは力なく笑いながら、ドアを触っている。
「A！いるんでしょ！！みんな心配してんの！出てきなさいよ！！」
いくら呼んでも、反応はない。
「もりぐっちゃんせっかく来てくれたのにごめんな、あ、よかったらお茶でも飲んで、」
「いえ、私今日Aをお借りしようと思って来ました。いいですか？」
「それは別にいいけど...でもどうやって部屋から出す気？」
「えっと...」
部屋のドアノブをガチャガチャしてみる。
「イけるな...あの、絶対あとで修繕しますので。」
「え、それってどういう意味？」
「それからAの捕獲にご協力下さい、いいですか？」
「うん、わかった、けど？え、もりぐっちゃん何するの？」
私はポケットから最終兵器を取り出す。
「では、失礼します。」
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作者名：Momanao | 作成日時：2021年1月4日 1時
