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龍斗くんを見た照さんから、笑顔が消えた。

蛇に睨まれた蛙のような龍斗くんは、恐る恐る立ち上がる。


「...兄ちゃん、翔太さん、ごめん」

『心配かけて、ごめんなさい!!!』

龍斗くんの前に飛び出して謝る、Aと猪狩。

「俺たちが無理矢理龍斗を誘ったんです!!」

「龍斗はダメってずっと言ってたんです!!でも4人ならどうにかなるって...私たちが呑気なことばっかり言ってしまったせいでみんなにご迷惑かけてしまってすみません!」

必死に謝る2人を見て、私もAの横に並んで謝る。

「引き返して昨日帰れたらよかったんです!でも私が龍斗くんをウチに誘ってしまいました!ごめんなさい!!」

「いや!」

黙っていた龍斗くんが、私の隣に立った。

「自分の能力を考えずに、簡単に人を乗せて走った俺が悪いです!ダメって言いながら、本当はみんなでドライブするのめっちゃ楽しみで...コソッと返しといたら大丈夫だって、ホントにバカなことをしてしまいました!ごめんなさい!!」

4人でもう一度頭を下げた。


腕を組み、難しい顔の照さんに誰も何も言えないでいる。
そんな沈黙を破ったのは、

「龍斗くんに、猪狩くんに、Aちゃんに、典子ちゃん...このメンツで、左折しかできないドライブ...さぞかし面白かったんだろうな(笑)。」

翔太さんがぷっと吹き出し、つられて両親も閑也も笑い出した。


照さんがひとつ大きなため息をつくと、口を開いた。


「...車を使いたいときは、必ず言うこと。よくこんなナビもないオンボロ軽で無事にここまで来れたもんだよ...それから龍斗、」

「はい!」

「とりあえず俺と特訓だな。左折も右折も車庫入れも、みっちり叩き込んでやるから...あ、帰りみんなは翔太くんの車に乗って?龍斗はじゅんこさんの車運転な、俺が一緒に乗ってやるから。」

「え...はい...御指導、お願いします...」

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Momanao(プロフ) - 華子さん» コメントありがとうございました!これからも頑張ります!! (2020年12月18日 22時) (レス) id: a8ed6fc393 (このIDを非表示/違反報告)
華子(プロフ) - 矢花くんの作品が読みたくて検索していたところ偶然見つけました。読んでみたら面白く、最初のシリーズから読破してしまいました。シリーズものでこんなに内容がしっかりしていて面白いものは久々でとてもワクワクしています。素敵な作品をありがとうございます。 (2020年12月17日 12時) (レス) id: c812437f0f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Momanao | 作成日時:2020年10月11日 16時

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