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「龍斗くん、お待たせ!」

階段を降りると、龍斗くんは大家さん宅の縁側でお茶を飲んでいた。


「あ、準備できた?」

「うん...なんでそこで座ってるの?しかも異常に馴染んでるけど。」

「いや外で待ってたら大家さんが通りかかって...立ち話してるうちに、ね。」

「森口さん!アナタもなかなかやるわねぇ。」

龍斗くんの隣で大家さんが微笑んでいる。

「何がですか?」

「またまたぁ(笑)。もうこんな素敵な人ができたのね...あ、私のことは気にしなくていいから部屋で待ってもらったらよかったのに。」

「あ、それは勘違いされてますよ?」

「...そんな勘違いをされるから外で待ってもらってたんです!さ、龍斗くん行こう。では出かけてきます!」

「お茶、ご馳走様でした。失礼します。」

「龍斗くん、またいつでもいらっしゃいね。じゃあ、森口さんをよろしく。」

大家さんの誤解を解くのには時間がかかりそうなので、無言で会釈し大家さん宅を後にする。


「ごめんね、龍斗くん。」

「いやいや、面白い大家さんだね。それよりわざわざ着替えてこなくてもよかったのに。」

「ダメ!!あんなだらしない格好なんか人には見せられない!」

「だらしないって...いつもそんな感じで授業出てない?」




「お邪魔します!今日はお世話になります!!」

「いえいえ、お待ちしておりました(笑)。」

今日は前々からお願いしていた、照さんによる、典子のためのドラムレッスン。


あ、今日は髪型がラフな感じ。
ビシッとおでこ全開も素敵だけど、洗ったばっかりのような、こんな自然な髪型。


...エモエモのエモです。
カッコよすぎて、多分血圧上昇してる。

「ところで森口さん時間は大丈夫?」

「あ、はい!!ひ、照さんこそお忙しいんじゃ、」

「ううん、今日は森口さんのためにフリーにしてますから(笑)。アナタの気が済むまでお付き合いしますよ?」


私の、ために?

照さんを、独り占め?


...あ、もう無理。
なんだかクラクラしてきた。


「じゃあ早速はじめようか...こちらにどうぞ。」

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Momanao(プロフ) - 華子さん» コメントありがとうございました!これからも頑張ります!! (2020年12月18日 22時) (レス) id: a8ed6fc393 (このIDを非表示/違反報告)
華子(プロフ) - 矢花くんの作品が読みたくて検索していたところ偶然見つけました。読んでみたら面白く、最初のシリーズから読破してしまいました。シリーズものでこんなに内容がしっかりしていて面白いものは久々でとてもワクワクしています。素敵な作品をありがとうございます。 (2020年12月17日 12時) (レス) id: c812437f0f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Momanao | 作成日時:2020年10月11日 16時

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