検索窓
今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:18,796 hit

48 ページ49

龍斗さんと辰巳さんのつつがない会話を俺はただ、ぼんやりと聞いていた。



"助けて"

Aちゃんに言われた俺は、今、辰巳さんに助けてもらっている。


「いやでも辰巳先生が助けて下さらなかったら、この目黒もどうなったことか...」

部長につつかれ、我に返る。

「目黒くんの判断は正しかったと思います。専門的に言えば、相手はかなり悪徳でしたし、早い段階で問題になったことが、かえって良かったのかもしれません。今の目黒くんは、自分に正直に、どんどん突っ走っていってもいいと思いますよ。で、何かあれば僕達人生の先輩?が上手くフォローしていけば。そうしているうちに、目黒くんはきっと頼れる存在になっていくはずです。ね?目黒くん。」

辰巳さんが、俺を真っ直ぐに見つめる。


「...はい。」

「あのね...」

「...はい?」

「全っ然話変わるんだけど、この辺でフットサルできるコート、知らないかな?」

「...へ?」

「目黒くんサッカー好きなんでしょ?俺も好きなの!で、今度仲間と旅行兼ねて来ようと思ってて...まぁ、フットサルして、美味しいもの食べて、温泉でも入って、みたいな!!」

「...あ、じゃあ、何ヶ所か、紹介します。」

「あ、なら、観光ガイドとか、準備しますので持って帰って下さい!」

「岩本さんまで...ありがとうございます(笑)。」





市役所を後にする辰巳さんを、龍斗さんと見送る。

「お二人とも、今日はありがとうございました。」

「いえ、こちらこそありがとうございました。道中、くれぐれもお気を付けて。」

「はい。...じゃあ、目黒くん。」

「はい?」

「後はよろしくね。」

「...え、」

車の窓ガラス越し、爽やかな笑みを浮かべて辰巳さんは去っていく。


「...仕事もできて、人柄もよくて、嫌になっちゃうくらいカッコいい人だったね。」

龍斗さんが俺の隣でぼそっとつぶやいた。

49→←47



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
36人がお気に入り
設定タグ:目黒蓮 , SnowMan , HiHiJets
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Momanao(プロフ) - ふゆさん» 手放しで褒めて頂いて申し訳ないくらいうれしいですー!!!こういうちょこっとした裏ネタをこれからもちょいちょい入れていくつもりなので楽しみにしてて下さい笑 (2020年2月16日 22時) (レス) id: a8ed6fc393 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - Momanaoさん» プロの作家さんなんじゃないかって思うくらいですよ!今回の話、松村先生に助けてもらったのが女の子ということは…自転車を返しにきた時に目黒くんとぶつかりかけたのもその女の子ですよね?細かい繋がりに気付くたびになんだかキュンキュンしちゃいます笑 (2020年2月16日 19時) (レス) id: 5070e82f4c (このIDを非表示/違反報告)
Momanao(プロフ) - ふゆさん» ありがとうございますぅぅ!!!!!いろいろ繋がりを持たせたいと思って書いてるんですが、時々忘れて私も読み返してます。細かいところまで気付いてくださってるんですね!!とてもうれしいです!! (2020年2月16日 16時) (レス) id: a8ed6fc393 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - 1話からずっと読ませていただいています!色んなところが繋がっていてとても面白いです。これからも楽しみに読ませていただきます! (2020年2月16日 15時) (レス) id: 5070e82f4c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Momanao | 作成日時:2020年2月3日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。