24 ページ25
つまりはこういうことだった。
私が2人へ飛び込んだとき、驚いて、目黒の胸ぐらを掴んでいた手を離そうとした向井先生の肘が私の鼻にクリーンヒットしたらしい。
その後、立ち上がり保健室に行こうとしたが、足をひねったらしく、矢花くんに肩を借りて保健室に行き、養護の先生に湿布を貼ってもらった。
そして今、
「...どうしてこんなことになったの？」
事情聴取中。
向井先生は職員室で河合先生に、目黒は教室で私が話を聞いている。
「...。」
目黒はずっと黙ったまま。
そりゃ、言いたくないよね。
まぁ、詳しいことは向井先生が話してくれているだろう。
「じゃあ、話題を変えよう。お勉強の方は順調？」
「...全然、」
「全然？」
「全然良くない。...何やってもうまくいかない。今日だって...」
いつもならあごを突き出して、余裕そうな顔を見せるはずの目黒がうなだれている。
...目黒は焦っている。
自分の将来に。
本人がこんなに感じているとは思わなかった。
「とりあえずさ、向井先生と和解するのが1番いいかなとは思うけど、」
「...。」
「...だよね。すぐには無理だよね。まぁ、ちょっと距離置いてみるか。」
「...うん。」
「でも、その間、君の数学やらはどうしようか...うーん...じゃ、私が見るわ。」
「...は？」
「え、今、お前数学教えられるんかって顔したよね？ご心配なく。これでも高校のときはお勉強できた方だったから大丈夫。あ、国語以外はね。だから、じーことピリピリムードの間は美人教師の特別授業で代用ってことで！」
「...じーこって、呼んでんだ。」
「そう。教員からは結構言われてるあだ名ね。」
「...てか、美人教師の特別授業って、なんだよ(笑)。」
目黒が初めて、私の前で笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Momanao(プロフ) - めろんぱんさん» おぉリクエストありがとうございます！！前向きに検討してみますね！いつも応援ありがとうございます！！ (2021年4月6日 21時) (
レス) id: a8ed6fc393 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - はじめまして！02世代シリーズが大好きで何度も読み返してます！作間くんが上京せずに地元の大学に決めた経緯や、自転車〜高校卒業エピめちゃくちゃ気になります、、。機会があればぜひ読みたいです。これからも更新楽しみにしてます！ (2021年4月6日 20時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
Momanao(プロフ) - ときめきがとまらない...考査が終わったので更新頑張りまーす！ (2019年11月29日 23時) (レス) id: a8ed6fc393 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - うっっっときめきが……（ ; ; ） (2019年11月29日 22時) (レス) id: 5c32bba385 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Momanao | 作成日時：2019年10月19日 13時
