第一話 ページ2
「…は」
仕事人間のババアから突如言われたこと
「…はぁ。何度も言わせないで頂戴。明日からこの高校に通って。転校手続きは全て済ましてるわ」
渡されたパンフレットを見ると、やけに綺麗な校舎の写真
そして、全寮制の文字
「もうアナタにはウンザリよ。そこに行って喧嘩でも何でも好きにしなさい。もう私に迷惑かけないで」
俺はパンフレットをテーブルに叩きつけた
「ろくに帰ってきやしねえくせに親ズラしてんじゃねえよ。俺がいなくなったら真姫は誰が守るんだよ」
「あの子はもう弱くないわ。武道も習わせてあるんだし、自分の身くらい自分で守れるわよ」
「テメェに何が分かるっつーんだよ。」
「はあ……兎に角、明日からそこに行って。もう荷物は送ったの。制服も届いてるから取りやめなんて出来ないの。いい加減わかって頂戴」
「勝手な事してんじゃねえよ!!」
「怒鳴らないでようるさいわね!子供は私の言うことを聞いていればいいのよ!!」
俺は近くにあったミニテーブルを蹴り倒し、部屋に戻る
二階に上がって、部屋に向かおうとすると、真姫が自分の部屋から顔を覗かせていた
「…お兄ちゃん」
「…ごめんな、明日から一人にしちまう」
「…もう嫌だ!なんでお兄ちゃんだけなの!?真姫もその高校行く!」
「真姫」
「嫌だ嫌だ嫌だ!!もうっ…お兄ちゃんと離れたくない…!」
ぼろぼろと大粒の涙を流す真姫
「……ホントに、ごめんな」
震える真姫を抱き締めて、呟いた
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作者名:cocolo | 作成日時:2017年1月19日 17時