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柊「...剣道なら負けてたかもね」

A『はっ...はぁっ...』


あれだけ豪語していたのに呆気なく負けた

全力がまるで歯が立たず
今現在柊先生が上に乗っている状態だ

痛い、打ち付けられた背中よりも
負けてしまったことに対する痛みが数倍大きい


柊「だから言っただろ、俺はそんなにヒョロくないって」

A『〜ッ...ふっ』


思わず涙がでそうになるのを必死でこらえる

状況とこの敗北が相まって
鼻の奥がツンと痛む

情けない顔を見せたくなくて顔を隠す


A『もういいだろ、ペナルティでも何でも好きにすれば!!!』


ここまで来ると半ばヤケクソだった


柊「...((グイ」

A『...なっ!?』


柊先生は私を引っ張り
向かいあわせで座らされる


柊「ごめん痛かったか?」

A『...慰めは不要です』

柊「俺もムキになり過ぎた」

A『〜ッ、だから慰めは..!!』


柊先生を押し飛ばそうとしたが
腕を捕まれ最終的に抱き締められる形となった


A『なっ!?離してくだ...』


身を捩り必死に抵抗する


柊「慰めなんかじゃないよ」

A『え...?』

柊「俺がただ残り10日間しかない時間を
ただAとより多く過ごしたいんだ」


切望

冗談には聞こえない本気のトーンに

体が強ばる


柊「先生と生徒ってだけでハンデがある。
だから勝手に焦ってムキになった」

A『そんな、言ってる意味が...』

柊「...いいよそれでも、今はまだわからなくても」


再度お互い向き合う体勢になり
そう言って目元に柊先生の唇が触れた


柊「だからこれ位は許して」

A『..破廉恥です..』


寂しそうな顔をするから

こちらもつられてしまう



柊「泣いてると思ったから」

A『泣いてなどない』

柊「怒ってる?」

A『怒ってなどない』

柊「いじけてる?」

A『いじけてなどない、もういいだろう』

柊「じゃあもう俺の事先生呼びしない?」

A『...まだ覚えてたんですか』

柊「当たり前だろ、もし出来なきゃ目隠しして耳ぜ....」

A『碌でもないことを考えるな、柊先生!!!』

柊「ははっ(笑)それでいいよ」



そう言って頭を撫でる柊先生の手は

暖かかった














柊「あっそうだ、確かいつも道場で座禅してるだろ?」

A『あぁ、平日は道場を借りさせてもらってる』

柊「じゃあこの期間の間は美術室使っていいから」

A『え』

柊「お互いwin-winな関係でいような(笑)」

そう言って準備室へと入っていった

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設定タグ:3年A組 , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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千春(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!! (2019年3月2日 18時) (レス) id: e043213a0c (このIDを非表示/違反報告)
- とっても楽しかったです! (2019年2月27日 22時) (レス) id: c617a89f3b (このIDを非表示/違反報告)
千春(プロフ) - チョンボさん» 楽しく読んでいただけてとっても嬉しいです!!これからも頑張らせていただきます!!応援ありがとうござました(><) (2019年2月21日 17時) (レス) id: e043213a0c (このIDを非表示/違反報告)
チョンボ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!めっちゃくちゃ面白いです!これからも頑張って下さい! (2019年2月21日 12時) (レス) id: f16d7f5fb8 (このIDを非表示/違反報告)
千春(プロフ) - 春さん» 応援していただきありがとうございます!!これからも更新頑張っていきます( *˙ω˙*) (2019年1月31日 15時) (レス) id: e043213a0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千春 | 作成日時:2019年1月28日 12時

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