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〜 silk side 〜
あの後、しばらく1人で教室にいた。
考えるにも考えらんなくて結局何も解決しないまま家に帰った。
『俺お前みたいに半端な気持ちじゃないから』
マサイの言葉が頭の中で回り続ける。
「どーせ俺は半端野郎だよ…」
自分で言っといて腹が立つ。
むしゃくしゃした気持ちを整理出来なくてイライラする。
「ぅうううああああああああ!!!!」
布団にくるまって思い切り叫んだ。
兄ク「うるせぇぞチビ。」
んだよ…人の気も知らずによ……
叫んでんだからうるさいに決まってんだろ…
兄ク「…おい。返事ぐらいしろ。」
ガバッと布団を剥がされる。
「っうるせぇな!!!!俺ん家なんだから何したって自由だろ!!!!」
珍しく兄貴が驚いてる。そりゃそうだよな。いきなり怒鳴ってんだから。
やべぇな、キレられる…家ん中荒らしすぎないでくれよ……
内心かなりびびってるけど、兄貴にガン飛ばしまくってる。
殴る、蹴る、胸ぐら掴まれる……それかずっと説教だな…って思ってたら
兄ク「…お前も悩んでんだな。」
とか言って頭撫でてきやがった。
「は……?」
びっくりしすぎて身体が動かない。
兄ク「何があったのか知んねぇけど…話ぐらいなら聞いてやるぞ?」
「お、おう……」
少し声が裏返る。未だに兄貴の優しさ(?)を受け入れられていない。
そんな俺を見て吹き出す兄貴。
兄ク「まあ気が向いたらいつでも来い。」
「あ、兄貴っ…!!」
部屋を出ていこうとドアノブに手をかけた兄貴を引き止める。
「…話、聞いてくれよ……」
兄ク「早速か笑 …なんだ?」
ベッドに腰掛けて、俺を見つめる。
「…恋愛、系の話なんだけど…」
兄ク「ほぉ…お前が恋愛で悩むとか珍しいな。」
笑われるかと思ったら真剣に答えるもんだから、つい笑いそうになった。
どことなく気が楽になって、兄貴に全て話した。
Aに謝りたいことがたくさんあるけど謝れてないこと、Aがマサイと付き合ったこと、Aが俺のことを好きだったこと、今日マサイと話したこと…
兄ク「うん…まあいろいろあったんだろうけどさ、誰が付き合うとか誰が好きとか言う前にAに謝った方がいいんじゃねぇの?」
「おう…」
兄ク「でも謝るタイミングってその時逃したらもうないようなもんだしなぁ」
そうなんだよな…
どうしようか考えてる間、沈黙が流れた。
先に沈黙を破ったのは兄貴の衝撃的な言葉だった。
兄ク「あ、今でいいじゃん。」
……は?
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ゆり(プロフ) - いつも何回も見てドキドキを貰ってる!続きを早く読みたい!!更新頑張って!!! (2019年2月17日 20時) (レス) id: cf54931ea1 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - 初めて読みました!続きみたいです!これからも頑張ってください! (2018年8月24日 22時) (レス) id: 799f064f74 (このIDを非表示/違反報告)
あやっち - 初めて読みました!マサイ,シルクファンにはたまらない作品です!更新頑張って下さい! (2018年3月13日 1時) (レス) id: 51ec3def0b (このIDを非表示/違反報告)
矢吹奈子(プロフ) - s u i _ 。さん» ありがとうございます!これからも頑張ってください(o^^o) (2017年8月27日 1時) (レス) id: 3b4e53296a (このIDを非表示/違反報告)
s u i _ 。(プロフ) - 矢吹奈子さん» ありがとうございます…!!お返事遅くなり申し訳ございません!主人公とシルクさんは両想いだけど、お互い片思いだと思い続けていて、主人公はまだシルクさんを好きでいてはいけないと思っているから。という感じですかね…分かりにくくてすみません(;´Д`) (2017年8月26日 23時) (レス) id: cca6ca5d53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sui_。 | 作成日時:2017年3月20日 21時