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『でも呪術界を引退したら悟君と会う機会が減るかもしれないね。』
「お前と会う機会が減るのは本気で無理。俺が限界。」
『...私が悟君と結婚すれば毎日会えるんじゃないかな?』
「結婚するなら術師じゃなくて普通の男にしろよ」
『なんで?相手が術師でも結婚は出来るし、幸せになれるよ?』
「結婚相手が呪術師だとほぼ任務で家にいる時間も、2人の時間も減る。」
『なら毎日通話すれば寂しくないよね。』
「あのな、相手が毎日の様に家に居ない生活耐えられるか?」
『それは流石に寂し過ぎるかもしれない...』
「なら、毎日仕事が終われば家に帰ってきて、共に御飯を食べて、笑いあって、
一緒に寝て、沢山幸せを与えてくれる奴と結婚しろ。」
『今の私には悟君が居てくれるだけで幸せだけど』
「やっぱ前言撤回、俺お前と結婚する」
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とある日、五条先輩と夏油先輩は星漿体と呼ばれた少女の援護を任された。
暫くの間高専には居ない故退屈だったけど、家入先輩が居るから安心した。
けど、星漿体と呼ばれる少女天内理子は伏黒甚爾と名乗る男に殺されたらしい。
星漿体・天内理子の護衛任務は成功とはいえなかった。
その護衛任務以降、楽しかったあの雰囲気を味わう事は無かった。
『夏油先輩が任務先の集落に居た112名を殺害した挙句自分の家族まで...?』
「傑は既に高専から除名されて、呪詛師として追われる身。
【非術師を皆殺しに呪術師だけの世界を創る】だってよ。」
『...』
五条先輩達の星漿体・天内理子の護衛任務後、
私達全員が進級したのは良いものの同期だった灰原は任務で命を落とし、
夏油先輩は集落の人間を皆殺しにした挙句呪詛師として追われる身。
今の状況から考えて、何もしないであげるのが1番。
夏油先輩の親友だった五条先輩が、今1番辛い思いをしてるから。
『...私、部屋戻るね。』
「...」
果たして、術師である私達に明るい未来なんて存在するのだろうか。
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作者名:鰻饅頭 x他4人 | 作成日時:2023年10月7日 22時