先輩の距離が近過ぎる。【五条悟】 (ページ41)

今日:14 hit、昨日:1 hit、合計:103,569 hit

距離41 ページ41

.

呪術高専に戻った後、私は即座に里穂が居るであろう部屋に足を運んだ。

数回扉を叩けば明るい声と共に扉を開けた里穂は、笑顔を浮かべた。

「突然Aが部屋に来るなんて吃驚したよ！どうしたの？」

『...今日五条先輩と討伐任務に向かった時全部聞いた。

里穂、里穂は五条先輩と距離を縮めて【抹殺】する気なんでしょ。』

「突然意味不明な事言い出すのは辞めてよね、何か食べた？」

『私の問い掛けに反論しないと言うことは"本当"なんだね。

五条先輩を抹殺しやすくする為に、態と距離を縮めたんだよね』

さっきの笑顔とは違い、里穂の目付きが突然変わった。

五条先輩が六眼で感じた呪力は凶悪だと聞いたけど..確かに凶悪。

『何故夜蛾先生はこんな凶悪な生徒を呪術高専に引き入れたのか...

残念だけど、五条先輩は簡単に殺らせない。失せろよ泥棒猫。』

「生意気な態度取ってられるのも今の内ッ！！」

気が付けば、私はそのまま壁に衝突した後バランスを崩した。

見えない攻撃...これが、里穂の術式か。

『痛ぁっ...突然攻撃仕掛けるなんて酷過ぎない？手加減してよねっ、』

「4級術師でないアンタ如きに手加減する必要無いわよ。」

『あらら..私が4級術師じゃないって何時知られたのか不思議だね』

「確かに私は五条悟を抹殺するために呪術高専に来た。

けど常時隣に居るアンタが邪魔だから関係を"妨害"したわけ。

【恋は盲目】なんて言葉をアンタは知ってるかもしれないけど...

本当に盲目になったら、愛する人の顔を見る事が出来ない。

綺麗な景色を眺める事すら出来ない。永遠に暗闇の中。

そんな事、私なら絶対耐えられない。アンタの場合はどうかしら？」

里穂が首を傾げた瞬間、素早い何かが私の片目を切りつけた。

痛い..！痛い痛い痛い痛いッ！！

片目を開ける事が出来ず、掌に大量の血が付着している。

『っﾞ〜〜〜〜！！い"ッ..！ふざけやがって..ッﾞ！！！！』

「左眼を傷付けたから、次は右眼も行っ..」

「おい！テメェAに何やってんだ！！離れろッ！」

五条先輩の声と共に、里穂は勢いよく壁際に吹き飛んだ。

だけど、私の片眼は完全に使い物にならなくなってしまった。